Hisakazu Hirabayashi * Official Blog任天堂

歴史的な過渡期、2011年9月・平林久和「ゲームの未来を語る」第24回

スティーブ・ジョブズ氏はアップルの創業者であるばかりではなく、世界初のゲーム会社、ATARIのエンジニアでもありました。今日のゲーム業界の祖を支えたひとりでもあります。氏の逝去に際し、哀悼の意を表します。


さて、私事。

歴史的な過渡期、2011年9月・平林久和「ゲームの未来を語る」第24回
http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=4459

公開されました。
本稿は書く事柄が多く、長文の原稿になってしまいました。
また、専門用語も多く、抽象的なコンセプトを語った内容となっています。

一稿で理解しにくい原稿を書くのは、筆者として失格だとのご批判は、甘んじてお受けします。

自分の筆力の拙さ痛感するいっぽうで、本稿を多くの方にご理解いただきたい、という強い意志もあります。
拙稿を本ブログで補足説明をさせていただき、後日(10月8日夜を予定しております)USTREAMでも、固い文体ではなく、くだけた口調で、ご質問などを受けながらお話しさせていただきます。


補足説明

ジークラウドについて

記事中ではINSIDEの記事にリンクが貼られています。
NHN Japanの本サイトの発表はこちらになります。

http://static.hangame.co.jp/hangame/landing/gcloud/

本サイトをご覧になると、本文中に頻繁に出てくるクラウドコンピューティングのしくみがわかりやすいかと思います。


Build 2011について

本サイトはこちらです。

http://www.buildwindows.com/

WindowsとWindows Live部門のプレジデントであるSteven Sinofskyの基調講演のほか、5つのハイライト動画を見ることができます。




「Xbox360用のゲームソフトがスマートフォン(Windows Phone)でも遊べる」について

これは記者会見を行ったものではなく、日本経済新聞が報じました。
多くのサイトでこの報を伝えていますが、「日本経済新聞によると」と注釈がつけられています。
元記事は以下です。

xbox_for_sm.jpg

「メディアは対比・対立の構図をつくることを好みます」について

この検索結果をご覧ください。

http://bit.ly/nmcMKy

Nintendo 3DS Conferense 2011について

本サイトはこちらです。

http://www.nintendo.co.jp/n10/conference2011/index.html

画面下「プレゼンテーション」をクリックすると約55分間の動画を見ることができます。

http://www.nintendo.co.jp/n10/conference2011/presentation/index.html

PlayStation VitaとPlayStation Suiteについて

SCE(ソニー・コンピュータエンタテインメント)は以下のような正式発表を行なっています。

http://www.scei.co.jp/corporate/release/110915b.html
http://www.jp.playstation.com/info/release/nr_20110817_psvita.html

また文中にあります「PlayStation Vitaは、ローカルなパッケージソフトとクラウドサーバーから自動的に、あるいは能動的に送られてくる情報を一画面に混在させることができます」については、

PlayStation Meeting 2011

http://www.playstation.com/psmeeting2011/index_jp.html

において説明されています。
特にNGP(3)と書かれたチャプターでは動画、またサイト内の文章で「サーバから取得した数字」「サーバから提供された」「サーバ機能とを連動させることによって」と、PlayStation Vitaがサーバと連動することが解説されています。

http://www.playstation.com/psmeeting2011/chapter5_jp.html

PlayStation Meeting 2011について既述した拙稿。
「NGP、誰も語らない第二のソフトの爆発力」もご参照ください。
http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=3058

文中で引用させていただいた西田宗千佳氏のインタビューはこちらです。
http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/rt/20110916_477763.html


Wii Uのウェブブラウジング、ビデオチャットについて

任天堂ホームページ、E3 2011情報内のプレゼンテーション映像で見ることができます。

http://www.nintendo.co.jp/n10/e3_2011/01/index.html

「クラウド/データセンターパビリオン」のコーナーについて

一例ですが、以下のようなクラウド型VR技術が解説されていました。

cloudvr.jpg



報道は、ビジネスデー初日、木曜の午前に「つくられている」ことを物語っています」について

日曜日のプレスセンターはガラガラでした。

tgs7.jpg

「コンシューマとソーシャル、スマートフォンを融合して、TGSから世界へ!!」について

記事中でも使われていますが念のため再掲します。

tgs31.jpg


「ソーシャルの意味は『社会的な』です」、ならびに冒頭の「ソーシャルゲームの新時代へ」について

私の見解につきましては既述しました拙稿「ソーシャルゲーム論ノート(下)」、特に文中、■原義主義以降をご参照ください。

http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=3679


USTREAMのお知らせ
●番組名は「東京ケームラウンシ」です

http://ustre.am/sfUx

10月8日夜実施予定・時間はTwitterFacebookにてお知らせいたします。


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挫折なき天才は体験を創造する

今、取り組んでいる原稿のひとつに、「働く男の挫折」を扱ったものがあります。
人はどこかで挫折する。
事業が失敗するとか、しないとか、そういう明らかな挫折ではなく。
「このままでいいの?」という自己懐疑とでもいいましょうか。
どこかで人は壁にぶつかるものです。
そんなことの、あれやこれやについて書いています。

実業家よりも、ものをつくるナイーブな作家は、とりわけ、壁にぶつかりやすいものです。

ピカソでさえ。
ビートルズでさえ。
スティーブン・スピルバーグでさえ。

夏目漱石でさえ。
谷崎潤一郎でさえ。
川端康成でさえ。

壁にぶつかりました。
モデルチェンジをするべきか、しないで自分の流儀を貫くべきか?
悶々とした日々を過ごして、さらに功を成したり、酷評を浴びることになったりして、それぞれのセカンドステップ、サードステップを歩んでいきます。

桜井政博さんという、著名なゲームクリエイターが、任天堂と
新会社を設立しました。

じつは、桜井政博さんは、いつも桜井君って呼ばせてもらっているので、そうさせていただいて桜井君は、なんと彼が19歳の頃からの知り合いで、私自身、ゲームのたくさんのことを彼から教わりました。

はじめて彼と触れあったのは、企画書を通じてでした。
彼の書いた企画書には、なにやらオーラがあって『はるかぜポポポ』というタイトルが、私はいたく気に入りました。それが、なんとのちに『星のカービィ』になって大ヒット作になってくれた、という思い出もあります。

そう、話を戻すと挫折です。
桜井君は、人の見えないところで本当に努力をしていることを知っています。
ストイックです。
プロフェッショナル魂のかたまりのようです。
そして妥協しない。

だから、もの凄い苦労をなさっているのはわかるのですが、それは、ここでいうところの挫折ではありません。楽しい努力です。努力を楽しんでいます。

だから、自己懐疑をしない。
悶々とせずに、しなやかに時代に自分を楽しんで進化させられるタイプなのです。
そう、ピカソ、ビートルズ、スピルバーグ、夏目漱石、谷崎潤一郎、川端康成というよりは、長嶋茂雄、王貞治、イチローのような雰囲気をかもし出しています。

昔、桜井君に言ったことがあるんだけど、覚えてくれてますでしょうか。
「桜井君は人間国宝っぽいよね」。
彼は天才です。

さて、新しいプロジェクトでは何をおやりになるのでしょう?

(岩田)
桜井さんにとっても、任天堂にとっても初めての試みですね。
スマブラではない特命案件を私はお願いしたということです。
(桜井)
今は内容を明かせないけど何かを作りますよ、としか言えないですね。いろいろな人がいろいろなものを作っている中で、とても特殊なプロジェクトが立ち上がった。売上がどうなるか、受け入れられるのかどうかもわからないものだけど、1本のゲームを作る目的だけでなく、今までとは違う体験ができる、というのは約束できます。


任天堂・岩田社長と対談なさっていて、上記の箇所がポイントとかと思いますが、全体を通じて「ゲーム」という語は頻出するのに、「テレビゲーム」「ゲームソフト」という語が出てこないのが特徴的だな、と思いました。

あと、単なる言葉の綾かもしれませんが、「今までとは違う体験ができる」というは、いつもの桜井君らしくない言い回しなんです。

ここに、このプロジェクトの意義が隠れている気がします。

ソフトをつくるのではないのです。
ユーザー・エクスペアレンスをクリエイトするのです。
遊ぶ人の体験をつくるのでしょう、きっと。

任天堂ショック

先週末、月曜日と「任天堂ショック」と言えるような株価下落現象がおきています。
下の数字を見てわかるように、「大幅な赤字に転落」の決算発表をしている他社と比べたら、増益幅が減った、販売台数を2,750万台→2,650万台に引き下げた、「だけ」の修正とも言えるので、マーケットは過敏に反応しすぎていると個人的には思っています。

それにしても、ああ恐ろしや為替差損。

09年3月期通期の営業利益見通しを6,300億円(前期比29.3%増益)→5,300億円(前期比8.8%増益)に下方修正した中、会社側が国内販売の低迷を考慮し、Wiiの販売台数の前提を2,750万台→2,650万台に引き下げたことも失望されて、本日も売りが殺到している。


*毎日新聞より

FX取引って知っていますか?
このマネーゲームは、じつにおもしろくて、恐い。
そんな話をまた。

それは北海道知事です……という妄想

まず、お断りいたしますが、これは私個人の勝手な閃きです。
いや、妄想と言うべきかもしれません。

直接ご本人に、どころか、周辺の方に取材して得た情報などではまったくありません。
火のないところに煙は立たない……と言いますが、火はどこにもありません。
私が勝手に煙りをまいているようなものです。
本当に、本当に妄想なんです。
ただの思いつきです。

なぜ、こんなにクドクドと前置きするかというと、一歩間違うと「風説の流布」になりかねないし、現在、任天堂で、あるいは任天堂という企業と働く皆さまの利益、そして何より岩田社長ご自身の名誉を傷つけることになりかねないからです。

繰り返しますが、これは勝手な私の妄想です。
裏づけはなし。
業界内に噂さえありません。
来年には、きっと私が嘘をついたことになるでしょう。
以上のことだけは、事が事だけに、くどいほどにお断り申し上げます。

しかしながら、憲法で表現の自由が保障されているくらいですから、妄想の自由も保障されているのではないでしょうか?

であるからして、それをちょっと書いてみたくなったのです。

はたして、その目標とは?

……の一文で、昨日のエントリーは終わってますが、その目標は北海道知事です。

元・任天堂社長が北海道を再建するんです。
それをきっかけに日本が再建されていくのです。
これは夢のある話ではありませんか?

北海道選出の国会議員ではダメです。
当選しても、所詮、党内の一期生になって国家の再建などできません。
でも、知事には権限があります。

岩田社長、北海道知事に転身!
そんなことが「任天堂の岩田聡社長が目指すもの」という見出しをきっかけに、私の脳内をかけめぐっていったのです。

もう一度、お断りいたします。
任天堂の岩田聡社長は、「将来は北海道知事になりたいんだ」なんて、一言もおっしゃっていません。

ただ、岩田聡社長のお父様は、元・室蘭市長であられ、政治にご関心が高いことを私は知っています。

若かりし頃、HAL研究所の花形プログラマーだった頃の岩田さんは、たくさんのプロジェクトを抱えておられ、超多忙だったのですが、その寸暇を見つけてはお父様の選挙運動のお手伝いに行かれていた、そんな記憶もあります。

任天堂・岩田聡社長は、人間としてのベースメントはプログラマーであり、クリエイターであり、チェレンジャーです。守りに入り、ただ継続する毎日に流されることを、ハッピーと思われないでしょう。

任天堂を2兆円企業にした功績は素晴らしい。
では、はい、次は3兆円。
Wiiがヒットしたのは素晴らしい。はい、次はWii2の開発。

これは、創造的ではないという意味で、若い頃から天才と呼ばれたエンジニア(構造の設計者)がやることではないと、私は妄想するのであります。

自民党?
民主党?
関係ないでしょう。
無所属で立候補して、肩書き「元・任天堂社長」だけで、当選間違いなしです。
ああ、本当にくどいですが……以上、ただの妄想でした。


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任天堂の岩田聡社長が目指すもの

「任天堂の岩田聡社長が目指すもの」という見出しが、私のRSSリーダーに登録されていたのに気がつかず、見逃してしまいました。

さっそく記事を読んでみましたが、この記事でして、特にニュース性はなく、記事そのものは、私のプラスになるものはありませんでした。

でも、

任天堂の岩田聡社長が目指すもの

という文字の羅列は、私にある閃きを与えてくれるのに十分でした。
主語は任天堂ではありません、

主語を「岩田聡社長」とし、氏が「目指すもの」を考えたなら、SONYに勝つとか、アップル社と戦うかとか、マクドナルドのようなニンテンドーゾーンを増やすとか、さらに売上倍増を狙うとか、ではなく……まったく違う次元の「目標」が頭をよぎったのです。それは、岩田社長ご自身の幸福であり、多くの人を幸福にするに違いありません。

はたして、その目標とは?

(つづく)


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