Hisakazu Hirabayashi * Official Blog働く

みんなで就職を勝ち取ろう!って空気が非常に鬱陶しい

  • Day:2012.02.14 00:37
  • Cat:働く
思慮深く、物静かな青年だ。
彼はつぶやいた。

みんなで就職を勝ち取ろう!って空気が非常に鬱陶しい。
必要なものくらい自分で判断させて。


重い言葉だった。
その気持ち、わかる。
私の学生時代もそんな感じだった。

彼と話をした。
まともなアドバイスなんかできない。したくない。
彼はマニュアル的な就活から離れたがっている。
自分の生きるためのバイブルを求めている。
そのバイブルは、彼自身が紡いでいくことになるだろう。
私がすべきことは聡明な彼の頭脳に、いつもは感じない刺激を与えること。
だと思った。

まるで印象派の画家みたいにね。
具象画は描かない。印象に残ってくれればいいんだ。

こんなことを言った。

●真理追求型人間は現実との矛盾に苦しむ
●視野を広く、長期で見る。すると矛盾との苦しみは薄まる。
●まるでウイスキーのストレートが水で割られていくように。
●大きな魂は大きく悩む。
●今、ここに、の自分を受け入れる。
●「そういうもの」と開き直る。
●夜になってお腹が空いた、は悩みではない。「そういうものの一種」。
●持てる者の悩み、というのがある。
●理想家は現実に妥協したくない。だが一時の妥協は理想を叶えるための道程にある。
●解を求めない。ゆえに解なしという解もある。
●ディスカッション(討論)をしない。ロゴス(対話)をする。
●討論は勝敗、対話はエンジョイメント。
●悩みは続く、答えが見えそうになる、また悩む。アキレスと亀だ。
●人間の判断や行動は価値観が決める。
●価値には移ろい他人と比較できる相対的価値がある。
●移ろうことのない、たとえば真・善・美を良しとするのが絶対的価値だ。
●ふたつの価値観の衝突に人は迷う。
●これもまた「そういうもの」だ。

忘備録のように書き残しておく。
彼と私のいつかのために。

スクリーンショット 2012-02-14 0.00.05


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能力欲?

  • Day:2011.11.17 19:51
  • Cat:働く
昨日だけど「ヒッポン・エイジス~あの雑誌の誌面から振り返るテレビゲーム80's」の最終打ち合わせをした。
僕がまだ会社員の編集者だった頃に、タイムスリップしたようだった。

気づいたことがあった。
なんか、きれいごとみたいだけど、会社で働いていて出世しようという欲はまったくなかった。
将来は部長になって、取締役になれたらいいな、なんてコレッポッチも考えていなかった。

そのかわりにヤンチャ小僧はヤンチャ小僧なりに、目先は編集者としてだけど、何でもかんでも「自分の能力を上げたい」と思う気持ちは強かった。

世の中で立身出世するといったら、自分は社会の中の存在だけど、ただの出世となるとフツー、会社内での出世の意味になるでしょ。そういう出世欲はなかったんだ。

ところで出世欲という言葉はあるけど、能力を上げたい……の欲ってなんだろう。
昨日の帰り道から気になっている。
yoku.jpg

能力欲?
ないよ、そんな日本語。
意欲?
近そうでかなり違う。
出世欲のように、ピシッと決まる言葉があればいいのに。
なかなか見つからないんだな、これが。

ところで、「ヒッポン・エイジス~あの雑誌の誌面から振り返るテレビゲーム80's」。
阿佐ヶ谷ロフトAのサイトが更新された。ゲスト名が追加されています。
以下の本に関係する方たちです!



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小霜和也さん、「アルゴリズム男子」の感想

  • Day:2011.10.16 17:12
  • Cat:働く
小霜和也@kossii)さんからこんなリクエストを頂戴しました。
ありがたいことです。

元ブログはアルゴリズム男子

Twitterで、「おっしゃる通りですね」なんてレスすることではないな、と思いブログで書くことにしました。

まず、どうでもよさそうだけど、脇道の感想から述べます。
小霜さんのブログを読んでいつも、スゲーなーと思うところは、ごあいさつなんです。

ごあいさつ
先に謝っときます…。


言葉のプロの芸です。
コミュニケーションとは何かのエキスが、この2行に凝縮されています。

では、小霜さん本題に入りますね。

特に男子。僕はとにかく打合せでもセミナーでも何か発言せずにはいられない。授業参観でも「先生それちょっと違いますよ!」とか言ってしまって子供からにらまれる。彼らはとにかくしゃべらない。打合せでもひたすらメモを取るだけで自分の意志を顕わにしない。僕はあらゆるものを疑う。新入社員の頃も上司や先輩の案を見て「こういうコピーの方がよくないですか?」なんて生意気を言ってた。彼らは僕が提示した案をそのまま受け取って一切疑わない。


特に男子。
ポイントですよね。女子ではない。
これにつきましては偶然にも最近、私も似たようなと言ったら失礼ですね、似てなくもない暴論を吐いております。

戦争の時代・政治の時代・経済の時代
戦争の時代・政治の時代・経済の時代のつづき

ようはこの国の戦争のなさ。
あの大震災を擬似的な敗戦だったととらえる感性の欠如が起因しているのではないか、というのが私見でございます。

『ドラゴンクエスト』について触れられていますが、これについては多少の見解の相違がございます。

ドラクエ型コンピュータRPGの元祖は「Ultima」だろう。これは大人向けのPCゲームで、世界に散らばる「徳」を集めるという、やや宗教的で難解な内容のものだった。これを、魔王を倒すというふうに目的を単純化し、世界観を日本人向けにアレンジしたのがドラクエだと僕は認識してる。


ゲーム史を振り返れば、まったくその通りで『ドラゴンクエスト』の主人公が“ロトの血を継ぐもの”なのは、作者・リチャード・ギャリオットの別名、ロード・ブリティッシュの名から取った「Ultima」の主人公の名前です。一種のオマージュです。

その難解なRPGを日本の子どもたちに広めた堀井雄二さんを、私は格別に尊敬しております。
堀井さんはただの翻訳をしなかった。
翻案と造語をした。
いわば、明治時代の福沢諭吉のような功績のある方だと思っております。

五七調を基調とした言葉の紡ぎ方。
濁音の(Gi)からはじまるギラを攻撃魔法に、柔らかい語感の(Ho)からはじめるホイミを治癒魔法に。

そうして日本語向けにRPGをアレンジしながらも、「地球の半分をおまえにやるから裏切らないか」は、私の記憶によれば、聖書(マタイによる福音書だったか?)の引用も、さりげなくシナリオに盛り込まれています。この絶妙なるバランス感覚。

なので小霜さん同様、堀井雄二さんは言葉のあり方を学ばせていただいた方なので、つい、肩入れをしてしまうのです。

以上はゲーム業界の内側から見た私の狭い意見として読み流してください。
小霜さんのおっしゃりたいことは『ドラゴンクエスト』批判ではありません。

「ありもの」の中から選択をしないで、

自分の世界、自分の常識を疑う。自分の敵は自分で決める。仲間と横並びにならない。自分の言葉をしゃべる。自分の考えで動く。


……力を身につけるよう、提言なさっているのが本旨です。
このお考え、非常に共感できます。
アメリカのある社会学者がデジタルネイティブな若者を指して「Clickable life」と称しました。

クリックする生活と人生ですね。
パーソナルコンピュータでいえば、ワードを立ち上げて自分の物語を書くのではない。
チェックボックスをクリックするように短くは生活、長くは人生を決めていく。
これは営む会社は違っても私も日々ぶつかる壁です。

「選択肢からクリックしたようなことを言うな、するな」
「人に笑われてもいいから自分の物語を書け」


何度となく言ったセリフです。

そこに「人生は博打なんだから、ここぞという時に逆張りのチップを張れ!」
と、つけ加えてしまうのが、粗野な私の悪いクセではありますが。

引用が前後いたします。

それで世界一のクリエイター目指してます、なんて矛盾を言ったりする。


も共感するところです。
これは、クリックするチェックボックスのひとつに「自分の好きなことをやれ!」「どうせやるなら世界一を目指せ!」などの無責任な選択肢を入れる、似非人生の伝道師がいることは容易に想像できます。文中に出てきますセミナー屋さん(悪徳)のカモになってしまっているのではないでしょうか。

また話は脇道にそれますが、セミナーの語源に関するこの質問、おもしろかったです。

まとめます。

つまるところ、現代の若者に限らず、私も含む戦後生まれの少年は「なぜ、働くのか?」をきちんと教わってこなかった。好きなこともしたいけど、資本主義と折り合いをつける方法を学ばない人が多かった。

ですから、私、若者自らが「Clickable life」から抜け出す努力をしなくてはいけませんが、日本の教育が変わっていくことも諦めたくないんです。

「教育」同様に、また別のおかしな思想がこの国にはしみついて、労働=労苦の考えがある。
日本の労働に関する法は、明治憲法下で認められなかった労働三権を守ることが基本理念になっています。

ちなみに労働基準法(第1章・第1条・総則)は、「労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない」。

ここには、

使用者は、妊娠中の女性及び産後1年を経過しない女性(以下「妊産婦」という。)
を、重量物を取り扱う業務、有害ガスを発散する場所における業務その他妊産婦の妊娠、出産、哺育等に有害な業務に就かせてはならない。


などのいつの時代のことよ?
と、首を傾げたくなるような条文もあります。

働くことはすばらしい、新しい価値を創造しよう、社会のためになろう、お題目だけでもいいんですが、どこにも書いてありゃしない。

こんなことを思いめぐらしますと、以下のような思考を持つに至ります。

国家は、国民を幸せにすることが任務だとしたら、日本という国家はそれを怠ってきた。人間が生きるうえで必要な教育は、どこかで経済や労働と関連していなくてはいけないが、それができていない。

(旧省名で言うと)生まれた時は厚生省、幼稚園から大学までは文部省、働いたら労働省か、通産省。つまり、人の一生が俗に言う縦割り行政によって仕切られている。成人になり、豊かに働く人生全体を見すえた、幼い頃からの「教育」と「労働」の本質を知ることができていない。

Educationはteachingとdrilling
BusinessはLabor


この国で生まれ育った若者は、無意識のうちにそう刷り込まれてしまったのではないでしょうか。
と、時折、私たちを怒らす若者たちを、犠牲者と認識するようにしています。

しかしこれは観念の世界のことであって、

若い従業員が何か自発的に提案してきたことはただの一度もない。やる気がないわけではないようで、与えられた仕事は黙々とやる。僕にとっては非常に不思議な彼らの動き。


に感情はいつも……若者言葉を使います……いつもイラッときてますけどね。
こんな駄文で感想になっておりますでしょうか。

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仕事とは!

  • Day:2011.10.10 12:41
  • Cat:働く
20歳代の頃、まだペーペーの社員だったけど、アルバイトの学生によく言った。
仕事とはなんぞや?
生意気だよね。

我ながら名言だと思って、以降もよく使っていた。

仕事とは!
・頭を使う
・カラダを使う!
・気を使う!

全部使うのが理想だけど、どれか使えよって。
でも、『仕事をしたつもり』という本を読んで気づいた。
もう一個つけ加えることにした。

・時間を使わない

著者は「量の神話」と呼んでいるんだけど、無駄に量の多い資料、長時間のプレゼンテーション、「みんなで集まろう」という会議。

Amazonの内容説明にはこう書いてある。

「仕事をしたつもり」とは、以下のような状態を指します。
 ・けっこう一生懸命、仕事をしている
 ・まわりもそれを認めていて、非難する人はいない
 ・本人はその行為にまったく疑問を持っていない
 ・しかし、成果はほとんど出ない
「社会人としてお金をもらっているんだから、そんなことやっちゃいないよ」と思うかもしれませんが、私たちは毎日、それも大量に、やってしまっているのです。中身の薄い仕事に追われているだけなのに、つい「バタバタしていて……」と言ってしまう。
そういった時間と労力の無駄は、もう終わりにしませんか?



コレコレ!
特に「バタバタしていて……」という言い訳が定着化したことが気になって気になってしかたない私にとってはご説、ごもっとも、と思った。

ということで、仕事とは!
・頭を使う
・カラダを使う!
・気を使う!
・時間を使わない!

と、一項目増やすことにした。




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起業について思うこと

  • Day:2011.06.24 01:33
  • Cat:働く
前回エントリーで起業のことを書いたら、想像以上の反響をいただきました。
ありがとうございました。
私は成功した経営者とは言えませんが、どうにかこうにか、20期会社を経営してきました。
自分自身だけでなく、他社……成功した人も、そうでない人も見てきています。
起業のためのヒント、思いつくままをまとめました。



1.自分の尊称を思い出す
子ども時代・学生時代に、同級生なのに「兄貴」と呼ばれたり、「姉御」と呼ばれたり、「親分」と呼ばれたり人がいます。もし、あなたがそういう尊称で、呼ばれたことがあるのなら、そのイメージの会社をつくるのがいいでしょう。「親分」みたいな会社とは何か? と言われると困りますが、あなたは「親分」っぽい社長に自然となるでしょう。ちなみに私は、学校の勉強はできなかったけど、読書好きで雑学好きでしたから「先生」でした。ですから、私は大きい会社をつくるのはむいていないと自覚して、28歳の時に身の丈にあった小さな会社をつくりました。

2.お山の大将は別
もしあなたが「お山の大将」と呼ばれていたとしたら、注意を要します。「お山の大将」は尊称ではありません蔑称です。「お山の大将」と呼ばれていた人が会社をつくると、本当に「お山の大将」のような社長になってしまいます。

3.自宅を本社にしない
私が独立するときに先輩から助言されたことです。起業当初は資金もありません。とりあえず自宅を本社として登記しておいて、そのうちに儲かったらオフィスを借りようと考えていました。そんな考えは「ダメだ」とはっきり言われました。そのうちに……と言って本当に儲かってオフィスを構えた人はいない断言されました。安い家賃の狭い部屋でもいいからオフィスを借りたほうがいいです。

4.オフィスができたら写真を撮る
真っさらのオフィスができたら、写真を撮ることをおすすめします。人間は弱いもので、初心を忘れるものです。ちょっと会社がうまくいけば、遊びほうけます。怠けます。会社ができて不安だらけだった頃、いざという時に初心に帰るための手段として。

5.絶対に想像通りにならない
会社をつくります。こういう製品やサービスがあるから、どんな顧客が生まれるのか。起業する人はイメージをします。しかし、自分の想定したところに顧客はいません。逆にあなたの気づかない長所を見つけて顧客になってくれることがあります。この、必ずつきまとう「見込み違い」を生かすか、殺すかが新社長の最初の仕事になります。

6.会社づとめは最低でも3年間
もしあなたが新卒者、転職者で、その会社で働いている期間が3年以内だったら起業を踏みとどまりましょう。1年間、2年間で辞めてしまっては地に足がつかない人です。でも、3年間働けば、キャリアを積んだ人です。世間の人は3年間を節目として見るようです。

7. 心の中に上司を
独立して起業をすると、あなたは社長となって上司がいなくなります。これは自由を手に入れた喜びだと私は思ってましたが、トンデモナイ。厳しく自分を管理してくれる人も、相談相手もいなくなります。組織図や登記簿謄本に書かれていなくても、心の中に上司を持つことは大切です。私が独立したとき、心の中の上司は父親でした。その後、たくさんの人と出会い3人の上司が加わりました。私は困ったことがあると4人の上司に相談をし、その人だったらどう考えるかをシミュレーションします。

8.軌道に乗るまで3年間
これも先輩の経営者から教わったことです。創業して3年間はどんな会社も苦しい。それを嘆くな、当たり前と思えと。石の上にも三年。とはよく言ったもので、三年間仕事をしていると周囲も認めてくれ、自分のスキルも上がってくるものです。

9.金持ちを目指さない
金持ちになりたくて社長になる人がいますが、手段と目的が逆です。起業したならば目的を達するためにお金が必要です。その目的を達するとお金がついてまわります。これはきれいごとを訴えているのではなくて、周囲の幸せそうにしている社長たちの描写です。

10.社長と呼ぶ人に注意する
まだ会ってから間もないのに、「社長」「社長」と呼ぶ人は大抵、一方的に何かを売りつけようとする人です。「社長、資産運用にいい物件がありまして……」という知らない会社からの電話などは、その典型です。こういう電話に怒ってはダメ。「お仕事熱心ですね。ご苦労さまです」とソフトに労をねぎらい、「私には運用するお金などないのです」というとすぐに電話を切ってくれます。

11.払うものは2つある
会社を経営していると支払いが生じます。払うものといえばお金ですが、もうひとつ払うものがあって、それは敬意。妙なコストカットをするよりも、敬意をきちんと払えば、支払額がリアルに下がることもあります。逆の立場になってみると、私自身がそうです。十分なる敬意を払ってくださっている方には損得を度外視して働く場合があります。逆に敬意を払ってくれないと「その分、支払いに回してくれ」と言うかどうかは別にして、そんなことを言いたい気になる未熟者です。

12.成功者している社長はサラリーマン以上にサラリーマンっぽい
会社勤めをしていると、毎日、通勤電車に乗ります。定刻まで働き、出張の稟議書を書き……ああ、なんてサラリーマンは大変だろうと思います。社長はいいな、楽で。などという思考が頭をかすめるのではないでしょうか。ところが、良くできた社長を見ていると、社員の誰よりも早く出社し、遅くまで働いています。いい話を聞かせてもらったら、ランチをごちそうになったら、すぐにお礼のメールが届きます。ある意味で社長は、サラリーマン以上に自らを律するルールで縛られています。

13.変わらないこと、変えるべきこと
社長は信念や思想や哲学のようなものを持たなくてはいけません。でも、その頭でゴチゴチになって、時代に合わせる、周囲の変化に合わせることができなくなっては会社が傾きます。仮に7:3としましょう。7割の変わらぬ自分を持ちながら、3割の「常に変化が用意された自分」が必要であるように思います。

14. 社長の友だちは社長の罠に引っかからないようにする
社長は孤独だ、とよく言われます。確かにそうです。何を見ているのか? 業種はなんであれ社員とは違う景色を見ています。すると、会っていて心地よいのは社長同士、ということになりがちです。「社長の友だちは社長」になってしまうのです。それが情報交換などのメリットになることもありますが、デメリットもあります。会う人間が固定化すると自分を変化させることができなくなります。ただの慰めの場になってしまいます。社長だからこそ、名もなき若者と会う気持ちを忘れずに持ちたいものです。

15.直感を磨く
私はこの20年間、いろいろな人に助けてもらいました。物事の道理を教わった。恩を受けた。そのきっかけとなる出会いは、ほとんどが直感でした。忙しいときに急に会いたいと電話をかけてくる人がいました。言っていることは無理難題です。でも、声に笑顔があって、電話の向こうから「会ってみたいビーム」みたいなものが飛んでくると、「では、お会いしましょうか?」ということになります。これもまた逆の場合があります。私が無理を言っているのに、なぜか会ってくれる人がいます。こうした、直感が優先して例外的な出会いをした人とは、たいてい長い、良いつきあいができるものです。

16.失敗を許し、失敗の繰り返しを許さない
ああ、これは見出しのままです。これはいろいろな本に書いてあることなので、特に説明しません。

17.プロフェッショナル・ルッキング
これは自分の趣味志向が多分に入っていますが、服装は大事だと思います。ホテルのレストランで食事するのにTシャツはいけません。カジュアルにブレストしようというときに、3ピースのスーツはいけません。ワイシャツは着るけどノータイとか、同じスーツを着るシーンでも、ベーシックなものを着るとか、場を明るくするために派手な色のネクタイを選ぶとか。ただの服装ですが、プロフェッショナルはどう見られるかを気を抜かず意識したほうがいいです。

18.仁義礼智信
ついに出ました。儒教。孔子の教え。こんな高邁なこと、日々の自分が実践できているとは到底思えないが、起業・経営といえばMBA(Master of Business Administration)。アメリカ式の学問が王道という空気に反旗を翻す意味で、最後にこの項目を入れてみました。

お読みいただき、ありがとうございました。

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