Hisakazu Hirabayashi * Official Blog2008年11月

プロ魂~王監督のメッセージ~を観て

昨夜、NHKのドキュメンタリー番組、プロ魂~王監督のメッセージ~を観ました。
今シーズンのソフトバンク・ホークスの王監督をシーズン開幕前の3月からカメラが追った、NHKらしい長期取材番組です。

まさに魂から湧き出るメッセージに、何度も胸を熱くしておりました。
一例を挙げれば……

「基本的に人間、ミスはします。誰でもします。しかし、プロはミスしてはいけないんです。誰にだってミスはある、こう考えてる人がミスするんです。そして多い。同じ事をミスするんです。人間、誰だってミスはあるでしょう、でもプロはしてはいけないんです。そう、人間じゃないんです、プロは」。

なんたる、この自分への厳しさよ。

プロたるものは人間と思うな
、と恐るべき自戒の念であり、他者(若手選手たち)へのメッセージでした。

一瞬を大事にしなさい。
チャンスを逃すな。
失敗したことを忘れなさい。

私が理解するに、以上の3つのことを込めて若手選手に伝えたのは……これがまたなんとも深くて……

「この1球は2度とない」。

でした。

また、王監督の証言ではなく同じチームで活躍した、元国松・読売ジャイアンツコーチは「普通のバッターはピッチャーの投げたボールを見る。だが、王さんの集中力は凄く、ボールが離れるときのピッチャーの指先、ボールの縫い目を見るほどの集中力があった」という意味の証言をしています。同じ集中力でも、次元が違うという話ですね。

そんな、プロ魂を見ながら、私はすごく恥ずかしく、哀れなを思いをしました。
ミスです。
不覚です。
自分の浅ましさの露呈です。

王監督、インタビューに答えて、こう言いました。

「だれでもくいたくないじゃないですか」

私、「誰でも食いたくないじゃないですか?」と話し言葉を脳内で解釈したんです。
えっ、誰でも食いたい(食べたい)のにどうして?……と瞬時に疑問が。

しかし、話の流れを聞くにつれ、それは「誰でも悔いたくないじゃないですか?」と王監督は言っていたのです。「誰でも後悔などしたくないから、あとで後悔するくらいなら、今、努力せよ」という文脈の出だしの言葉だったのです。

私の体内に激しい落ち込みが襲いました。
「悔い」を「食い」と聞き違ってしまったのです。
これはただの聞き違いではありませんよね。
まさに私の魂の至らなさを自覚させられた、聞き違い=解釈の違いあらわれなのです。

しかし、幸いにも王監督から「この聞き違いは2度とない」とその場で教わっているので、このミスを前向きにとらえて、自分のプラスとするようにします。


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司馬遼太郎全講演

「しまった!」
と後悔しました。
「良かった!」
と喜びがあふれました。

じつはこの2週間、『司馬遼太郎全講演』を読んでました。
司馬遼太郎の小説は、『関ヶ原』『国盗り物語』などの戦国時代を描いた小説、『龍馬がゆく』『坂の上の雲』などの幕末から明治にかけて小説。

高校時代からコツコツと、ほとんど、読破したつもりでおりました。
『アメリカ素描』『司馬遼太郎が考えたこと』などのエッセイ集も。

ですが、私の読書歴からすぽっと抜け落ちていたのが、どうして今まで読まなかった不思議でならないのが、『司馬遼太郎全講演』でした。

これが、なんとも言えずに私の肌と合う。
柔らかい口語体で、はっきりとした物言い。

出てくる言葉、出てくる言葉がいちいち金言のようで、読書ノートをとろうと思うと、それこそ全文を書き写してしまうそうになります。

なぜ、今まで読まなかったんだ、「しまった」。
遅ればせながらでも、読めて「良かった」。
そんな3冊でありました。
文庫版は朝日文庫から出ていますが、全5巻になります。

以下、写真でチラ見せ。
こんな活字の並びに、私の脳はうなりをおこし、血が熱くなってカラダを流れておりました。

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リトルビッグプラネットは21世紀のレゴブロック



うーん、やはりまた見てほしくなりました。
語りたくなりました。
『リトルビッグプラネット』。
何度も言いますが、これらの映像は、作者がつくったものを見せられているのではなく、ユーザーがつくったほんの一例を見ているのです。

単にオススメソフトなんて話ではなく、このソフトの登場は歴史的快挙。

テレビゲームには興味ない、という人でも、今の世の中、パーツをつなげるような感覚で、こんなにきれいな映像で、その中で動く物体は、きちんと物理的な計算処理されて、しかも、操作できることができるんだー、という断片の知識はもっていただきたくて。

ヨーロッパではすごく盛り上がっていて、動画サイトDailymotionにも多数アップされています。
これ、Videowallという機能なんですが、関連動画をまとめてしまいました。
すいません、しつこくて。
明日はまったく違う話題になります。


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Wiiのむなしさを狙え!

悪いのは僕だったよ。
浮気をし、競馬に夢中になり子供の面倒も見ず、よくわからないのに、流行っているから……という安易な理由で株取引で大損した。例のサブプライム問題でね。
僕は、本当に悪い夫だ、父親だ。
だから、君は我が家を出ていったんだね。
僕は、ひとりぼっちになった。
ひとりでやる、『マリオカート』『Wii Fit』『Wii Music』『Wii sports』。
本当にむなしいよ。
特にさー、家族のキャラクターが、そっくりな顔でMiiに残っている。
人はいないのに、データが残っているなんて、悲しくてしょうがない……。



 
以前、PLAYSTATION3の将来展望のご質問をAさんからいただき、ちょっとお時間をかけて説明をし、最後のオチがスーパーコンピュータで、あんな話でしたけど、じつはAさんから「わかりやすかったです」と丁重な御礼のメールをいただきました。ありがとうございました。

そうしたら、今度はN様(私が思うに知っている方のような気もしますが……)から、「長期展望ではなく短期的にはどうすればいいのでしょうか?」というご質問をいただきました。

それも、Xbox360に勝つではなく、Wiiを逆転するような手を考えろ!
スゴイ宿題です。

うーん。
なんか知り合いにイタズラされているような気もします(笑)。
本当ならばN様からコンサルティングフィーをいただく話になってしまうので、さわりだけ考えてみました。以下のように……

私でしたら、Wiiの弱点を徹底的に研究して攻めます。
Wiiの性能は、ハードウェアの仕様によって決まっていません。
遊ぶ環境、もっといえば家族構成や家屋の環境によって、その性能は変化します。
外的環境に左右されやすい。
顧客満足度は上がりもすれば下がりもします。
Wiiとは、そんな世にも珍しい製品。
そこに着目します。

たとえば、

小学2年生の男児。
小学5年生の女児。
35歳のママ。
39歳のパパ。
3LDK以上の広さの家。

このような家族構成と家屋が、Wiiを使って遊ぶのに理想的なモデルではないでしょうか。

『Wii Music』
我が子とセッションすれば、まるで同じバンドで演奏している気分になり、その行為そのものが、子どもの音楽に関する情操教育の一種になるかとも思い、かなり楽しく豊かな気分になれます。

ですが、もし私が独身者で。
もちろん、ひとり住まいで友人や恋人が遊びに来たわけでもななく。
ただ、もくもくと『Wii Music』のバイオリンを弾くポーズをしていたら、楽しいどころか切なくなるでしょう。

ましてや、冒頭にフィクションとして描いてみた妻に逃げられた夫だとしたら、Wiiなんか見るのも嫌になるに違いありません。

よって、N様。
PLAYSTATION3が短期的に狙うターゲットは、妻に三下り半を突きつけられた寂しい夫です!
……は冗談にしても、Wiiというハードウェアは家族・家庭環境によって、その魅力が構成されているという着眼点が必要かと思います。

そして、Wiiのソフトや宣伝が描く平和な家庭像は、じつは日本人の理想像ではあるけれど、悲しいかな万人が、その理想の通りではない。任天堂は一種の幻想をふりまくマーケティングを成功させたのであって、それにつられて購入してしまった独身者は、Wiiに対する満足度は、けして高くないはずです。この顧客心理も、狙い目なのではないでしょうか。PLAYSTATION3にとっての。

で、プッシュするタイトルはもちろん……10年に1度の大傑作、『リトルビッグプラネット』。
N様、そんなところでご勘弁を。



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伯父の命日に思い出すこと

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日付けに関する話が続きます。
今日、11月27日は、戦死した私の伯父の命日です。

いわゆる学徒動員で陸軍に入隊。
満州の戦場に行くも、のちに戦況が悪化しサイパン島に任地を移しました。

戦況はますます悪くなり、同島沖であえなく戦死。
1944年11月27日が命日ということになっています。

……ということになっています?

祖父・祖母いわく、当時の軍部が伝える戦死した日は、あてにできないがそう思うしかない。
当然、遺骨などはなく、「数本の髪の毛が遺骨がわりに送られてきた」と、私は聞いた記憶があります。ですから、定かではないのですが、本日は伯父の命日。

祖母は私を戦争で失った長男の、生まれかわりように思い、育ててくれました。
なんでも、私の顔立ちはその伯父に似ているらしく、たいそう可愛がってくれました。

晩年の祖母は、私の顔を見るたびに戦死した伯父の名は「勇(いさむ)」と言いますが、「勇にそっくりになった」と言っては涙を流していました。

当然ながら、戦死した伯父は写真でしか見たことがありません。
しかし、伯父の記憶と、少年時代の私の成長を重ね合わせ、笑みを浮かべて、涙ぐんでいた祖母の顔が忘れられません。

今にして思うと、過去の悲しさと現在の喜びが、同時に訪れると、母、あるいは祖母なる存在は、あのような泣き笑いの顔をするのかと、戦争、伯父……よりも、なぜか祖母のことを深く思い出す11月27日、なのです。


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それは……とんかつです

今、このBlogに欠けているものは、「とんかつ」です。
9.11テロの映像、三島由紀夫の映像……そんなのばかりでは息がつまるのです。
人は、考える生き物であるまえに、何かを食べる生き物なのです。
だから、ビジュアル的に、このあたりで、とんかつの写真が不可欠なのです。
……と、考えて食べて来ました「とんかつ」。

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その名も、験をかつぐ意味も込めて、とんかつ『げん田』。
昔は汚いビルの地下にあったのですが、今では再開発された代官山プラザのテナントに。

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場所はこちらの地下1階です。


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