Hisakazu Hirabayashi * Official Blog2010年03月

3月31日、辞める人、ふたり

3月31日です。
今日を限りに「辞める」人がいます。
私の身近な人です。

しかも、ふたりいます。
このブログにも何度か登場している、私にとってかけがえのない年下の友人です。
2年前の春、私は人生ではじめての入院を経験しました。
ふたりとも、その時にも足繁く病院に来てくれ、何かと気づかってくれました。

ひとりは「辞める」ことについて、迷っていました。
ある日曜日の午後、私の自宅にまで来て、その悩みや迷いを打ち明けてくれました。

今までだったら、「好きなことを選んだほうがいいよ」と言ってきた私ですが、少々きついことを言ったかもしれません。好きなことと、好きでないことの折り合いをつけること。それもまた、大切なことかと思ったからです。でも、それは的外れな助言だったようです。あとで知ったことですが、彼は以下の一編の詩を引きあいにして、自分の人生を決断しようとしていたのです。紹介します。



『病者の祈り』

大事をなそうとして
力を与えてほしいと神に求めたのに
慎み深く従順であるようにと
弱さを授かった

より偉大なことができるように
健康を求めたのに
より良きことができるようにと
病弱を与えられた

幸せになろうとして
富を求めたのに
賢明であるようにと
貧困を授かった

世の人々の賞賛を得ようとして
権力を求めたのに
神の前にひざまずくようにと
無力を授かった

人生を享楽しようとして
あらゆるものを求めたのに
あらゆることを喜べるようにと
生命を授かった

求めたものは一つとして与えられなかったが
願いはすべて聞きとどけられた
神の意にそわぬ者であるにもかかわらず
心の中の言い表せない祈りはすべてかなえられた
わたしはあらゆる人の中でもっとも豊かに祝福されたのだ

神は、私が必要とすることを一番よく知っておられる
願わくば、神に賛美され、祝福されますように

(ニューヨーク・リハビリテーション研究所の壁に刻まれた、作者不明の恐らく重病患者の詩)


もうひとりに迷いはありませんでした。
潔い決断がありました。
彼は学生時代に、私が薦めた会社で働き、あと何年かすれば勤続20年というキャリアを積んだ、優秀な人物です。

ところが、某日「3月31日付で退社することになりました」と報告をされました。
私は……慰留したそうな顔をしたのでしょう。
その時、とっさに、こう言われました。
「平林さん、辞めることが決断ではなかったんです。会社に残ることが決断だから辞めることにしました」。
こう言われてしまうと、何も言い返すことができず、場所は路上でしたが、ただ握手するのが精一杯でした。

ふたりとは別れるわけではないので、寂しくはありません。
ましてや、美しい迷いと決断の末に決めたこと、良き人生の節目であることを、私は疑いもしていません。
でも、大切な人がくしくも同じ日に辞める、2010年3月31日。
かなり感傷的になっています。
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Gravisという名の無名のゲームソフトがスゴイ

gamegravis.jpg

ゲーム製作を学んでいる、学生の作品は、やはり学生の作品で欠点はある。
予算はない。
慣れていない。
機材、人材ままならない。
条件はプロフェッショナルたちとは、まったく違うのだ。

それでも、頑張ってつくっている作品には、必ず良いところもあるので、彼らを勇気づけるには、自分たちではわかりにくい長所を発見し、それを伸ばすことが、せめて私ができることかと思う。

だが、この作品をはじめて見た時、正直に言って驚いた。
アクションパズルゲームとしての発想、アートワーク、音楽、どれをとっても完成度が高い。

この言葉はあまり好きではないのだが、いわゆる落ちゲーである。
『テトリス』登場以来、もう掘り尽くされた感があるゲームカテゴリーだが、フレッシュな目で見ると、こういうところに改善の余地があったのか、と感心させられる。

そのゲームの名は重力のGravityからとって『Gravis』という。
公式サイトからダウンロードできる。

無給であり、親指を立ててはいけない

judge.jpg

昨日は少年軟式野球の審判の講習を受けてきた。
塁に立って、セーフとアウトの判定、フェアとアウトの判定を指導員のもとで行う。
簡単なようなことでいて、これがけっこう、緊張する。
たとえば、アウトを宣告するとき、思わず親指を立てそうになるが、それは審判としてのマナー違反。
アマチュア野球では、親指を手のひらの中に入れなくてはいけない。

ところで、現在、選抜高校野球の真っ最中だが、あの試合の審判は「報酬なしのボランティア。仕事をやりくりしながら講習を受けて技量を磨き、試合となると球場に駆け付ける」と主催者の毎日新聞社も、一種の美談として伝えている。

喉もと過ぎれば熱さを忘れているのか、最近、私の周囲では話題にならないが、バンクーバー・オリンピックが終わった直後、選手強化にもっと予算をつけないと……という論があった。

野球に限らず、アマチュアスポーツのすべてと言っていいだろう。審判は無給ないしは、ささやかな日当で、その役割を果たしている。それで良いのだろうか? スポーツの発展のためには、選手の育成だけではなく、試合を成立させるために必要な審判に正当な報酬を支払うことは、大事なことかもしれない。

はたまた、審判は無給という文化は、日本的な美徳なのかもしれない。
考えは人によって違うだろう。私の考えも定まっていない。ただ、高校野球の審判は無給でグラウンドに立っていることは、意外と知られていないことかな? と思い、書いてみた。

毎日放送は、82回選抜高校野球大会をインターネットで全試合を中継している。
試合内容以上に、私は審判の動きが気にかかる。
特にアウトを宣告した際の親指が……。

昭和が終わった年-1989年の出来事

私が書きました本の公式サイトが更新されました。

この本では、

今、会社で働いている人は価値観の二重構造に悩まされている。
その「二重」とは、昭和の価値観と21世紀の価値観である。


何が「二重」なのか? キーワードだけを並べれば、

終身雇用と多様化した雇用形態。
年功序列と能力主義。
日本型とアメリカ型。
ムラとしての会社と「個」が集合した会社。

これらが混然一体になってしまっているから、働く人たちにストレスが貯まる。
二重の価値観を操るための暗黙知が多すぎる。
社内政治がうまくないと出世できない。
価値をはかるための物差しが一定していないので、理不尽な意志決定が横行する。

……というような趣旨のことが、前半では分析的に書かれています。

では、昭和が終わった年、どんな出来事があったのか。
資料ページがありますので、公開いたしました。
以下は、そのダイジェスト版です。



昭和が終わった年-1989年の出来事

1月
昭和天皇が崩御。皇太子明仁親王が即位。小渕恵三官房長官(当時)が記者会見を行い、新元号『平成』を発表。
病院等を除く国の行政機関が、毎月第2・第4土曜日を休日とする土曜閉庁スタート。
盛田昭夫・石原慎太郎共著『「NO」と言える日本』が出版される。
2月
金融機関の完全週休2日制スタート。
美空ひばり、生涯で最後のコンサートが北九州市で行われる。
漫画家・手塚治虫が死去。
リクルート事件でリクルート創業者・元会長の江副浩正が逮捕される。
イランの最高指導者ホメイニが、小説『悪魔の詩』を反イスラム的であるとして、著者と発行元に死刑を宣告。
ソ連軍のアフガニスタン撤退が完了。
3月
高校生2名の犯行による、女子高生コンクリート詰め殺人事件発覚。
4月
消費税実施。税率は3%。
テレビ朝日『サンデープロジェクト』が放送開始。
川崎市の竹やぶで1億円余の札束発見。
沖縄県西表島近海で、朝日新聞の取材者が珊瑚に「K・Y」と落書き。捏造事件の記事が朝日新聞夕刊に掲載される。
任天堂がゲームボーイ発売。
松下電器産業(当時)創業者、松下幸之助が死去。
6月
NHKが衛星第1テレビ・衛星第2テレビの本放送を開始。
竹下内閣が総辞職。
宇野内閣発足。
中国の北京市で第2次天安門事件発生。
ビルマが国名を「ミャンマー」に改称。
歌手・美空ひばりが死去。
7月
中森明菜が、当時交際関係にあった歌手の近藤真彦の自宅で、腕を切り自殺未遂。
名古屋市で世界デザイン博覧会開幕。
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の前音楽監督、ヘルベルト・フォン・カラヤンが死去。
第15回参議院議員選挙。自民党は大敗を喫し過半数割れに。 8月10日 第1次海部内閣発足。
8月
強制わいせつ事件で、起訴後拘留中の宮崎勤を未成年者誘拐、殺人、死体遺棄事件の疑いで再逮捕。
礼宮文仁親王(現・秋篠宮文仁親王)が婚約を発表。
三井銀行が太陽神戸銀行との対等合併を発表(現・三井住友銀行)。
9月
横綱・千代の富士が史上最多の965勝を記録。
横浜ベイブリッジ開通/ソニー、アメリカのコロンビア映画を買収。
TBSの人気音楽番組『ザ・ベストテン』が放送終了。
10月
TBS『筑紫哲也 NEWS 23』が放送開始。
千葉市に幕張メッセ(日本コンベンションセンター)が開設。
11月
オウム真理教(当時)による坂本堤弁護士一家殺害事件発生。
俳優・松田優作が死去。
ベルリンの壁崩壊。
日本労働組合総連合会(連合)発足。
12月
ブッシュ米国大統領とゴルバチョフソ連(当時)共産党書記長がマルタ島で会談し、冷戦の終結を宣言(マルタ会談)。
ルーマニアのニコラエ・チャウシェスク政権崩壊。
竜王戦で羽生善治(19)が新竜王に。将棋界初の10代タイトル保持者誕生。
東証の日経平均株価が、大納会で史上最高値の3万8915円87銭を記録。

こうして並べて見ると、昭和が終わった年は時代の節目だったと振り返ることができます。
当時を知る方、そう思いませんか?

ところで、本旨とまったく関係ありませんが、明治安田生命保険が昨日発表した新社会人を対象にした「理想の上司像」調査によると、男性はタレントの関根勤さん、女性は女優の天海祐希さんがトップだそうです。

ニンテンドー3DSはアメリカンな夢を見た

昨日も、ニンテンドー3DSのことを、よく聞かれたし、話をした。
そのことが頭に残ったまま、眠ったせいか夢を見た。

見たのはニンテンドー3DSが、6月にロスアンゼルスで開催されるE3で、絶賛されている夢だった。
発表会場。
スクリーンにニンテンドー3DSの文字が映し出される。登壇者(なぜか岩田社長ではない)が、ジャケットの内ポケットから、ニンテンドー3DSの実物を聴取に見せる。すると、その時を待っていた会場は歓声と拍手に包まれる。大きな音の指笛を鳴らして、この瞬間を祝福する人物もいる……。
 
目覚めて、これはどういうことを意味するのか、自分勝手に夢判断(?)をしてみると、私の意識下に潜り込んだニンテンドー3DSは、とてもアメリカンなハードと認識しているのかと思った。

アメリカンとは、「動」と「静」で表現するならば「動」だ。
デフォルメされた3頭身のキャラクターではなく、7頭身のキャラクターが出てくる。グラフィックスは見た目のリアルさが重んじられる。
専門用語を使ってしまうとFPS、ファーストパーソン・シューター(First Person shooter)=「一人称視点シューティングゲーム」が人気のあるゲームジャンルである。

裸眼立体視、NVIDIAの高性能のグラフィック・チップを採用し、手に振動がフィードバックされる……といった、断片的な情報が私の脳に放り込まれると、私はそれらをアメリカンと処理をしたらしい。

その反対をジャパニーズ(日本的な)なハードと呼ぼう。
「動」と「静」で表現するならば「静」だ。
7頭身のキャラクターや、見た目のリアルさにこだわらない。
遊んだ感覚がリアルであることを重んじる。
FPSはけっして人気ジャンルとはいえない。
もっと、俗な説明をすれば野際陽子や松嶋菜々子が使うイメージだ。

というわけで、睡眠中の夢ではない。
将来、現実がそうなってほしいという意味での夢=願望は、ニンテンドー3DSがジャパニーズなハードで(も)あってほしいと思っている。

などと眠りながら夢を見ては、目覚めてまた夢を見る。





突然のニンテンドー3DS(スリーディーエス)発表

予想外だった。
23日、任天堂が会社情報・最新ニュース「新携帯ゲーム機の発売に関して」を掲載しました……と発表した。


n3ds.jpg

*任天堂発表のニュースリリースより

そこに書かれた情報量は少なく、(特殊な周辺機器を使わず)裸眼で3D映像を楽しめる。仮称は「ニンテンドー3DS(スリーディーエス)」ということが記されている。現行のニンテンドーDSソフトとの互換性があり、くわしくは6月15日から開催されるE3(Electronic Entertainment Expo)で発表される。

あえて、特筆すべき点があるとすれば「ゲームが楽しめる」と表記したことだろうか。
この一文、裸眼で3D映像を表示できる「ニンテンドー3DS」とも書けたはずだ。

ところで、11年3月とも、10年末とも言われる新ハードをこの時期に発表するのは異例。早くもネット上で噂が飛びかっているように、これは日本経済新聞がスクープしたため、任天堂は発表せざるをえなかったのだろうか? わからない。

情報発信の意図はわからないが、裸眼立体視に任天堂が目をつけるのは不思議なことではない。
現在とは技術も違うが、かつて任天堂はファミコン3Dシステムという周辺機器を出したことがあるが普及しなかった。今、各家電メーカーが積極的に開発している3Dテレビのように、顔に何かの装置をつけることは製品開発の念頭になかったのではないかと思われる。

そして、裸眼立体視というと、とんでもなく進歩した技術のようだが、すでに多数のメーカーが実験を行っている。
任天堂にとって、最も身近な立体視といえばこんなソフトがある。
携帯電話でも、すでに実用化されている。

他にも裸眼立体視のデモンストレーション映像は、かなりあるので紹介する。
このうちのどれかが「ニンテンドー3DS」に関係ある……という予想ではなく、裸眼立体視の種類の多さをご覧いただく、という意味で。



















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