Hisakazu Hirabayashi * Official Blog2011年10月

デジタル喪

先週の木曜、深夜だった。
悲しいことがあった。
友だちの妻が他界した。

その日に会う約束をしていただけに、なおのことショックが大きかった。

これは自分の性癖なのだけど、身近な人が逝くと、デジタルなものに触れたくなくなる。
人の命がなくなっているのに、PCにインストールしてあるソフトを最新版に更新するような。
そんな小さなことをすることが罪深く思えてしまう性分でね。

ソーシャルメディアもそう。

ソーシャルメディアは人と人をつなぐというけれど、その人ってアカウントのことなんだよね。
クリックひとつで消せる。
生身の人の命とはまったく別物。
TwitterにもFacebookにも、ほとんどログインしなかった。
僕が食べた料理をアップロードしている場合ではないでしょ、なんて思ってしまう。

30日の日曜日。
告別式を終えた。
非常に失礼なことに、講演の仕事があらかじめ入っていて、出席できなかったのも罪の意識を大きくさせてしまう。

でも、いつまでも喪に服しているわけにもいかない。
週が明けたら、通常復帰することに決めていた。
今日から普通に過ごす。

PCを使い、Twitterで何かを言い、気ままにFacebookに写真もアップロードしよう。
たまっているザ・インタビューズの質問にも答えよう。ブログも更新しよう。

デジタル喪は昨日までだ。
いつまでも悲しみを引きずるのはやめる。
この色紙もどきで区切りをつける。

友だちへ。
愛する妻の死は辛かろう。
黒色の景色も見飽るだろう。
いつものユーモアを戻してほしいから、金と赤です。


tengoku.jpg

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言葉の壁

  • Day:2011.10.27 00:17
  • Cat:言葉
ザ・インタビューズというサイトがあります。
ここでインタビューされると、マジメに答えてしまいます。
ほかの人の回答と比べてみると、私の回答は長いみたいです。
つい先程、長い回答を書いたので、横着をしてブログに転載することにしました。


【質問文】
-これまでに「言葉の壁」の厄介さを痛感するような体験はありましたか? もしあればお聞かせください。


言葉の壁は感じるどころか寝ても覚めても考えていることです。
最初に感じた言葉の壁。
言葉は言葉の土台となる共通理解がないと通じないものです。
その共通の理解がないために誤解されたり、意図が通じなかったりして悩んだものです。
(中学時代から現在も、たぶん一生)

次に感じた言葉の壁の厄介さは怖さに通じます
言葉を「つままれる」恐怖に怯えた時期に突入しました。
これはインタビューや取材をされるようになってからのことです。
(28歳で独立してから現在も、たぶん一生)

こうしていつまでも言葉の壁で悩んでもしかたないので、うまくつきあう方法を考えました。
言葉ごとに壁の高さを考えるのは、なかなか楽しいことです。

【カテゴリー1】


カレーライス


これらは壁が低いですよね。誰でもわかるし誤解も生まれにくい。

【カテゴリー2】

USBメモリー
無線LAN


これは基礎知識がある人同志ならば誤解は生まないけど、70歳を過ぎた私の母親には、さっぱりわからない。壁はあるけど、使う場面を間違わなければいい言葉たちです。

【カテゴリー3】

人生

幸福
神様
社会
エコロジー
愛国心
金儲け


これらは受け手の価値観によって理解の仕方が変わります。
壁が高くなりました。扱うのが難しいです。

【カテゴリー4】

壁が一番高いのは、【カテゴリー2】【カテゴリー3】のかけ合わせ。
具体性と抽象性をあわせ持った、かつ時代によって意味の変化する言葉たちですね。

原子力発電
市民運動
ヘッジファンド
日中関係
マスコミ

ゲーム業界
プラットフォーム
ソーシャルゲーム


などです。

で、これら高さを考えながら言葉を連ねていくと「ああ、書くこと自体が言葉の壁をつくることなんだ」という心境になります。

富士には月見草がよく似合う。(太宰治)
神はサイコロを振らない。(アインシュタイン)

この2文。
すごい壁の高さです。

富士に合うのは月見草より、夕焼けだよ、バーカ。
神がサイコロを持つわけないだろ、バーカ。

このバーカの反論を、書くまえに考えてしまうと、平凡で臆病な書き手となってしまいます。
なので、私は言葉の壁を恐れるのではなく、言葉に壁があるのは当たり前のこと。
その壁が崩れてくれたら、つまり意味が通じてくれたなら、うれしいなと思えるようになれるよう、自分の思考回路の組み直しをしているところです。
(4年まえから現在、たぶん一生、この訓練を続けることになるでしょう)

Wall_Brandenburg_Gate.jpg
*写真はクレーン車がベルリンの壁を壊しているところ


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ゲー

  • Day:2011.10.25 00:41
  • Cat:言葉
僕はゲームのことを「ゲー」というのが嫌いなのだ。
しかたなく、「洋ゲー」「格ゲー」と書かかなくてはいけない場合がある。

こういうとときには「いわゆる」をつけてゲームを「ゲー」と呼ぶ罪から逃げることにしてきた。
「いわゆる」とつけておけば、私は言ってませんけど、世間様は言ってます‥‥の意味を帯びる。
罪を他人のせいにする小狡い奴なんだ、僕は。

モバイルゲーム。
略してモバゲーだ。

このモバゲーという呼び名は是認してきた。
「モバイルゲームTOWN」なんて言いにくいでしょ。
それに他者が言ったのではなくて、自らがつけたネーミングだから「洋ゲー」「格ゲー」とは生い立ちが違う。

でも、プロ野球球団の名前としてはどうなんだろう?
ヨコハマモバゲーベイスターズって言いにくそう。
ハンシンタイガースのようなキレがない。
単なる慣れの問題かもしれないけど。

2011-10-24 18.22.32

「モバゲー」の呼び名は認めているのだけど、来年のプロ野球が開幕したら、連日テレビでゲームを略した「ゲー」を見たり聞いたりするのか。
ちょっと寂しいよ。

そして球団名になったのに、「いわゆる」横浜モバゲーベイスターズなんて書いたらバカだしなー。
もう、この小狡いテクニックは使えなくなる。

「ゲー」。
気にしない人は気にしないけど、僕にとっては非常に気になる2文字。

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キーワードをメモ

昨日のUSTは楽しかった。
自分が学ぶことが多かったし、「私」を媒介にして聞いてくださった方同士の交流もあった。
幸せ!

忘備録のようにキーワードだけ書いておこう。

第1部

■ゲームの途切れた樹形図

ローグトルネコの大冒険

後藤田正純

■3000坪クラスの大型アミューズメント施設

ザナック



R・TYPE



弾幕系シューティング



■緩急の差

■視点移動

斑鳩



■もし、ニンテンドー3DS『スターフォックス64 3D』が横スクロールのシューティングゲームだったら



DOOMとマップコンストラクション

キネクトPSムーブでシューティングをつくったら

■共有するFPS

第2部

■35歳と守破離

■幼児体験の経営と死から逆算した経営

■砂浜でつくった山のトンネル

太宰治芥川龍之介の死

スクウェア

ホリエモン

厄年佳節

グリー

丁稚

ロード・オブ・ザ・リングブッシュマンはストーリーが似ている。



JRPGとは何か。(宿題)

■もし、アメリカの会社がJRPGをつくったら。

とても濃密な、映画よりも長い2時間45分でした。
聞いて、参加していただいた皆さま、ありがとうございました。

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UST、やります

本日、10月23日、午後9時からUSTをやります。
番組はいつもの「東京ケームラウンシ」です。


http://ustre.am/sfUx

前回、USTであつかってほしいテーマを募集しましたところ、その日の深夜からたくさんのリクエストをいただきました。

すべて話すことはできないので、勝手ながら選ばせていただきました。テーマは「シューティングゲーム」と「35歳」です。

「シューティングゲームが衰退して久しいですが、すごく面白いジャンルなのに未来はないのでしょうか。過去のどこで道を間違えてしまったのか。作りたい人はもういないのでしょうか。平林さん視点の歴史と今、未来とこぼれ話を聞きたいです」


「平林さんが以前ブログで書かれていた、経営者から学んだことの中に35歳までに伸びるのが早かった人物は、その武器が自分に向かうから注意しろ、という項目がありました。身に思い当たるものがあります。詳しくお話お聞かせください」



以上を採用させていただきました。
ところで、その以前のブログとはコレです。
アクセス数も多かった内容なので再掲させていただきます。


2011年5月26日のエントリーより


今週のある日、師と仰ぐ某社社長と会いました。
私はブログでもTwitterでも、いつ、誰と会って、何を話したかは、書かないようにしています。今回は例外です。

氏の言葉は、P・ドラッカーの著書よりも、松下幸之助や本田宗一郎の語録よりも、スーっと私の心に入ってきます。
のちのちまで、胸に刻まれています。

そして何より、私をつかまえては、苦言を述べてくれることがうれしいのです。
20年を越えるおつき合いで、たくさんのことを教わりました。

現実にすべてができているかというと、そんなことはありません。
しかし、心がけていることです。
以下は、教わったことのごく一部ですが、紹介させていただきます。




35歳までに人よりも伸びるのが早かった奴は武器がある。35歳を過ぎるとその武器が自分に向かうから注意しろ。

男の色気は「危険」があるかないか、だ。「危険」を感じさせない男に色気はない。

世の中に「正しい」はない。何にとって正しいかによって定義は変わるからだ。

宇宙にとって、地球にとって、日本にとって、企業にとって、自分にとって……「正しい」は異なる。地球温暖化は「悪い」ことか? 熱帯魚にとっては「良い」ことかもしれない。

おまえは悩みが多いだろう。それは原理追求型人間は、現実との矛盾に苦しむからだ。

世の中は、必要悪で動いている。

技術は人間工学だ。人間を知らないと、すぐれた技術者にはなれない。

アマチュアは株、相場に手を出すな。出来レースに参加して負けにいくようなものだ。

侮るな。先入観を持つな。「男子三日会わざれば刮目して見よ」だ。

相手の地位の高さで人とつきあうな。肩書きという位置エネルギーで人を見るな。成長している人間とつきあえ。その人間のベクトルが上向きになっていれば、無名の若者ともつきあえ。

社員に自由に仕事しろというのは愚鈍な命令だ。それまで鳥かごの中に入っていた人間の鳥かごを外す。そうすれば飛ぶと思うのは大間違いだ。今まで鳥かごに入っていたことを自分で認めることになってしまう。飛ばない鳥にもプライドがある。言って聞かせても鳥は飛ばない。

自然の力は偉大だ。突風が吹けば鳥は飛ぶ。大雨が降れば鳥は飛ぶ。この時にプライドは関係ない。

だから、もし人を動かしたければ饒舌に話すな。雰囲気を変えろ。自然を使え。

自分で仕事を抱え込むな。手分けをしろ。自分の能力を過信するな。線引きをしろ。

人はとかく、「やっていること」を見る。なぜ、それをやっているのか、心の中にある原資を見ないものだ。

ストレス? 俺は毎日、胃潰瘍になっているが一晩寝るごとに自力で治している。

守りに入るな。実験をしろ。でも、ただの実験をするな。開発過程で金になる実験をしろ。

(タクシーに乗りながら)人に考える力があると期待するな。あの交番のお巡りさんを見てみろ。彼が考えて、正当防衛だといって逮捕しなかったら、世の中どうなる? 考えないから成り立つ仕事もある。

金庫番なんて言っている経営者は時代がわかっていない。金庫の中の現金がカラッポになるよりも情報がダダ漏れになるほうが、企業はよほど危険だ。パスワード番に一番信用できる人物を置け。

ハードウェアはソフトウェアの集合体だ。

人間、誰しも弱みがある。恵みを与えるときでも、強く交渉事をするときでも、相手の弱みを知っておけ。

相手が強い。自分が弱い。パンチが出せない。ダウンしたくない。そんな時のためにクリンチという作戦がある。

いつでも、自分は加害者だと思え。大企業で働いている人間は、取引先に一本の電話をかけることだけでも、相手は怯えていると心得ろ。個人で偉くなったら、大手の人間だって怯えることもある。何をしても、自分は人に加害を与えると思っているくらいでちょうどいい。

安全は危険をつくる。危険は安全をつくる。今度の震災で学んだことだ。

これから伸びる業界? 伸びる会社? そんなことはわからない。鍛えられた者だけが生き残る時代がやってくる。

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インターネット時代のスーパーマリオ

僕は今、ゲームの流れはクラウドに向かっているんだぜ!
と、いうことを言いたくてしかたないのだ。

だけど、クラウド化、クラウド・コンピューティングといくら書いてもスベッテイル感がある。

クラウドは技術的な専門用語。
供給者側に立った用語。
一般のゲームユーザーからは遠い用語。

なにか、うまい言い換えはできないだろうか、と考えた。

クラコン、天コン、宙コン、スーパー空コン、雲太郎、クラウドボーイアドバンス、テラドライブ、PCエンジンのエンジン、プレイどっかのステーション、ニンテンドーCC、BoxじゃないXbox。

ああ、どれもダメだ。
こんなことツイートしていたら(@amaneken)さんが「インターネット」でいいんじゃないんですか、とご提案してくれた。

考えすぎていた頭を、戻してくれた気がした。
ありがとう。
そうだ、そうだ、インターネットでいいんだ。

今、僕がクラウド……いや、インターネットでよく遊んでいるのは「Magnum Pleasure Hunt」という名のゲーム。

URLはこちら。
http://pleasurehunt.mymagnum.com/

これはまさにクラウド技術を使ったものだけど、タイトル下にACROSS THE INTERNET(インターネット経由だよ)と書いてある。
(言語を英語「US」を選んだ場合)

矢印キーとスペースキーを押して遊ぶ。
走って、ジャンプする、頭上にあるアイテムを取る。上下するリフトなどもある。
主人公がすることは『スーパーマリオブラザーズ』に似ている。

遊びやすい。
あと、ステージ演出がなんだなぁ。
いかにも、ACROSS THE INTERNETの感じがする。
とにかくインターネットなんだ。
それがどんな感じかは、見てのお楽しみということで。

タイトル画面にTURN UP THE VOLUMEと書いてある。
途中で左右のスピーカーから出る音がかわる場面もある。
素直にスピーカーのボリュームを上げて遊んでほしいゲームだ。
magnum.jpg

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