Hisakazu Hirabayashi * Official Blog2011年12月

残酷な無垢

この2日間、メリークリスマスと言ったり書いたりしていると、25日の夕方あたりから、そろそろそんな時間帯ではないだろう、と思えてきて、いわゆる体内時計が働いているのを感じました。

今度は「お正月」ですね。

お正月には餅食って 腹を壊して死んじゃった 早く来い来い霊柩車♪

子どもの替え歌って残酷ですね。
こんな歌詞を大声で唄って。

子どもの心には天使と悪魔が宿っている、と考えていたのは若き頃の私。

学習したわけではありません。
自分が親になって、子どもって残酷になれるからこそ無垢なんだ、と気づいたんです。
オトナになるって、残酷さを仮面で隠すことでもあるんですね。
そして、無垢ではなくなっていく。

良い悪いではない、「そういうもの」なんでしょう。



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XMAS

X'MAS?
XMAS?

東野圭吾の小説の題名風味(?)でいうと「アポストロフィはいらない」らしいです。
じつは昨日、Facebook上でイチャモンつけられたオジサンと喧嘩しました。
でも、今は気分さっぱり。
多くの友達の皆さんに支援されて、かえってすがすがしい思いがします。
おかげさまで、めでたくクリスマスイブを迎えることができました。

皆さま、良いクリスマスをお過ごしください。

私事で失礼します。
Andy Williamsは母が好きなシンガーです。
今年の後半、ほぼ半年、骨折に苦しんだ母に捧げます。

xmas.jpg

言い訳

  • Day:2011.12.23 14:29
  • Cat:私…
ブログを更新していないのは、原稿を書いているからです。
待っていただいている編集者の方がふたりいます。
あと2つで年内の原稿書きは終わり。

業務連絡、もうちょっと待ってください。

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もしゲームハード会社の社長に就任したとしたら

ザ・インタビューズで、
「もしゲームハード会社の社長に就任したとしたら何をしてみたいですか?」とのご質問をいただきました。
産業動向を見ようと書いた、この記事にも関連するかな。
http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=4956
お答えしましたので、ブログに転載いたします。



ゲームハード会社の社長ですか。
何をしてみたい‥‥ということは「願望」でよろしいですね。


過去の常識を捨てます。
未来から逆算して考えます。
未来はゲームに限らず、あらゆるデータとアプリケーションがクラウドに置かれる時代がやってくるでしょう。
この流れは止めようがない。これが逆算する際の基準点とします。


すでにストリーミングゲームサービスは、米国のOnLiveがはじめています。
http://www.onlive.com/

このサービスをさらに広めるためには、ゲーム開発技術で1点、ビジネスモデルで1点、明らかな改善すべき点があります。それが何かは、まだ秘密にさせてください。
その改善が行われたことを前提としたOnLiveのような会社。
イメージの原型です。


クラウド化は時代の流れですが、これは厄介な時代の流れでもあります。
産業革命以来続いた経済では、量産効果が働きました。
モノがたくさん売れるほどコストは下がりました。
しかし、クラウド化された経済は逆になります。
顧客が増えれば増えるほど、サーバー維持費がかかってしまいます。


Googleさんは賢い。先見の明がある。
一見、遠いように見える電力産業(しかもクリーンエネルギー)に目をつけて、風力発電に1億ドルもの投資をしています。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1104/19/news029.html
顧客が増えるとデータセンターにコストがかかるのは必然。この必然に対応するために、IT産業は電力産業と一体になって成長する時代がやってくる、と未来予測をしています。

furyoku.jpg
IT産業と発電は切り離せない関係になる


ところで、私が儲けるためだけの願望しかないならば、税金が安く。クリーンエネルギーも作れそうな、米・ネバダ州に拠点を置きます。
ですが、私はそれを日本でやりたい。
地方振興とからめて、北海道、沖縄、被災地となった東北‥‥東京から遠く離れた場所に太陽光発電、風力発電、地熱発電とからめたデータセンターをつくり、東京以外の地域に新しい産業と雇用を生みたいです。


さらにいえば、IT産業と電力産業だけではなく、その街並みが美しければ観光産業と結びつけることもできます。今すでに、福島県・郡山布引高原風力発電所は観光名所になっています。




そんな大風呂敷を広げて、投資に見合うだけの顧客は集まるのか。
地方自治体や国は協力するのか。
当然、疑問に思われるでしょう。


解決策、考えています。
人が永遠に止めることなく続いてきた不滅のゲーム。
そしてそのゲームは、国家が儲かるゲームでもある。


勘の鋭い人は、もうお分かりかと思いますが、国家が儲かる不滅のゲームもクラウド化させれば、巨大産業が創出されることになるでしょう。
以上が私の願望です。


よい質問をいただき、どうもありがとうございました。



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「ゲーム業界」を書いた心の裏では

拙稿が公開されましたのでお知らせします。

就活生へ。業界研究より産業動向を見る時代だよ・・平林久和「ゲームの未来を語る」第26回
http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=4956

26image.jpg


ブログでは書いた者の気持ちの裏側をつづります。おつきあいください。
本稿、一文字一文字、綴っていくことが、まるでサーカスの綱渡りのような心境でした。

欲を張ってしまいました。
「就活生へ」は表題の通りであります。
それに加えて、すでにゲーム会社で働いている方にも、メッセージを発信したいと思いました。想定読者が2属性なので、この事例でいいのか、言い回しはどうなのか。書いては消し、消しては書いた原稿です。

それに、私は「ゲーム業界」って言葉に執念ともいえるような思い入れがあって、その思い入れを、時には出したり、時には引いたりしながら、難渋して書いた原稿でもあります。

今、「ゲーム業界」について書くことは、自分の心の葛藤と、いやがおうでも向き合うことになります。この自分との戦いが、まさに綱渡りのようでした。これでいいのか? これでいいのか? 何度も自己確認をしました。ですから、スラスラとは書けませんでした。

ふー。「ゲーム業界」。

私と「ゲーム業界」なる言葉とのかかわりは、根が深いんです。
「ゲーム業界」という呼び名はオレがつくった、なんて書くとアレオレ詐欺になってしまいます。ですが、1986年、ゲーム専門誌の編集者になりたての頃から、周囲から違和感を持たれながらながらも、その圧力をはねのけるようにして「ゲーム業界」なる言葉を私は意図的に多用してきました。

なぜそんなことをしたか?

今では信じられないかもしれませんが、当時は「ゲーム業界」という認識を持っている人が少なかったんです。
ゲームはブームだと思われていた。いつか去ってしまうのがブームです。
そうじゃない。ブームじゃないよ、きちんとした業界になっているよ、これから業界になってくれよ、そんな思いを込めて使ったのが「ゲーム業界」。

「ゲーム業界」という言葉を広めることによって、ゲームをブームから一段格上げしたかったんですね。たかが、ファミコン必勝本のヒラ坊が。生意気でしたね。

これはアレオレ詐欺にはならないと思いますが、大げさでごめんなさい、日本の出版史上初めて「ゲーム業界」と名がついた本を書いたのは私です。1991年10月に刊行されました「ゲーム業界就職読本」がその書名です。

この本の発行後も、雑誌・新聞・書籍・コンサルティングレポート・ウェブサイト・ブログ等々で、いつもいつも「ゲーム業界」と書いてきました。

もう気にしないで、堂々と詐欺めいたことを言いますが、私、平林久和という人物は「ゲーム業界」と書いた数、世界で一番多いのではないか、と思ったこと、何度もあります。

それほど愛着がある言葉、「ゲーム業界」です。
ですがね、愛が憎しみにかわることってありますよね。

ブームから格上げするために私が使い続けた「ゲーム業界」が、世の中に定着したことは、ある意味で本望かなったわけですが、定着を超えて固定化してしまうことに、危うさを感じるんです、特に最近。

「ゲーム業界」とはこういうもの。言葉の力が、本来ならば自由人だった人たちを縛っているな、と思うことがままあるからです。

もう、ブームの代用としての「ゲーム業界」の役割は終わった。
「ゲーム業界」とやらは、業界の枠を飛び出して行こうよ。
時の流れの節目が来ている。創造的破壊の時期が来ている。
オレは自らが唱えつづけて来た「ゲーム業界」を、自分の言葉でぶち壊して、次のステージに持ち上げたい。そんな思いが湧いてきます。
生意気な性分は変わらないんですね。

デジカメが普及してカメラ用の「フィルム業界」がなくなったら、印刷や医療のフィルムをつくればいいじゃないか。なにも、カメラにしがみつくことはない。ついでに化粧品もつくちゃえ。フィルムメーカーって柔軟で、なおかつタフだと思います。

そんな柔軟なタフネス? 言語矛盾かもしれないけど、ま、いいか。
柔軟なタフネスを持つことが、今の「ゲーム業界」に属している企業は必要で、それはまた働く個人についても同じことが言えるんじゃないの?

あーだこーだ、考えて書いた原稿です。
読者は2属性。
書く題材は思い入れ大杉。

というわけで、一石二鳥が二兎追うものは一兎をも得ず、思い入れ多くして筆者のひとりよがり。そういうご批判があるのは覚悟して書きました。

今?
すっきりしたような気分、じゃないです。
皆さんからどう思われるのか、書き終えたあとも綱渡りは進行中。

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