Hisakazu Hirabayashi * Official Blog2012年03月

iPadから連想した17のこと・・・平林久和「ゲームの未来を語る」第29回

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3月は体調を崩しました。
寝こむ日もありました。
新しいiPadを入手した時点で簡単なレビューと、この春、話題のスマートテレビについて速攻で書くつもりでしたが、今日になってしまいました。

iPadから連想した17のこと・・・平林久和「ゲームの未来を語る」第29回
http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=5795

記事を書きました。
スマートテレビは大きく分けて2つの陣営に分けることができます。
ひとつは、テレビそのものがスマートになっていく。
テレビにインターネット接続機能を持たせ、コンピュータを内蔵した製品です。
日本の家電メーカーの考えです。

もうひとつは、IT企業。
OSを持っている会社がテレビに接続する機器(セットトップボックス)を安価に提供する。家庭内のテレビをパソコン同様、単なるディスプレイにしようとしています。

すでにアップル、グーグルは製品を出しており、いずれWindowsを持つマイクロソフトも参入してくる分野でしょう。

家電メーカーのテレビは、豪華で搬入や取り付けを専門家がやってくれますが、あまりにも高価。
セットトップボックスは安価ですが、コンピュータの知識がない人が使いこなすにはハードルが高いでしょう。

同じセットトップボックスでも、Apple TVの利点があればGoogle TVの利点もあり、ようは一長一短です。

ただ、ひとつ言えること。
ゲームは変わりますね。
おもしろく変わってほしいですね。

一機種、一画面の中を考えるゲームから、多端末、複数画面の組み合わせを考える時代がやってくることでしょう。

スマートフォン。
スマートテレビ。
次にはスマートゲームになってほしいわけです。

Google TV
http://www.google.com/tv/

パナソニック・スマートビエラ
http://panasonic.jp/viera/

ソニー・BRAVIAのネットワークサービス
http://www.sony.jp/bravia/technology/internet/index.html

レグザとゲームのコラボ企画
http://www.toshiba.co.jp/regza/detail/game/index_j.htm

Apple TV
http://www.apple.com/jp/appletv/

ITメディアのスマートテレビ関連記事
http://www.itmedia.co.jp/keywords/smarttv.html



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チュンソフトの名は永遠に

チュンソフトとスパイクが合併、「スパイク・チュンソフト」に。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1203/13/news072.html

ああ、あのゲーム業界の輝ける巨星。
チュンソフトがなくなってしまった。
中村光一さんはじめ、お世話になった方たちがいっぱいいる会社だ。

大手企業から独立して、自分たちで開発会社をつくるとき「チュンソフトが目標」と口を揃えるように言った。
取締役で創業者でもある中西一彦さんが、日曜日に東京・調布にあるマンションを訪れたそうだ。
家賃7万円の一室で、チュンソフトは産声を上げたのだ。

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▲チュンソフト創業の地

法律上、社名は消えることになるけれども、「チュンソフト」の名は永遠の歴史に刻まれることでしょう。
『真・かまいたちの夜』、好きでした。
オートモードで、ベッドで寝ながら推理小説を読む感覚が斬新でした。
どんな電子書籍端末よりも、『真・かまいたちの夜』が好きです。



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私は私のために書いた

見る-見られる。
読む-読まれる。
の関係は平等だ。

見られたいものを見せる。
読まれたいものを書く。
それがプロフェッショナルたる者の基本的な振る舞いだろう。

私はメディア論を学ぶ学生に講義をすることがある。
メディア産業史、メディアごとの特性、そんな各論に入るまえに、まずメディア【Media】とは何か? の話をする。【Media】はミディアム【Medium】の複数形。
ステーキの焼き加減のミディアムと同じだからメディアとは「中間」だ。

このブログを読んでくれている人には、まったく興味のないことかもしれない。
関西アルファテックの製品の紹介をしたい。





平林久和のブログで何でまた? と思う人がいるだろう。
最近、流行りの「ステマか?」と疑われるのだろうか。

違う。
私は関西アルファテックの社長から1円ももらっていない。
コーヒーの一杯もごちそうになったこともない。

ただ、私の書いた文章について、本当にお心のこもったメールをいただいた。
うれしかった。有り難いことだと思った。

その後、風邪で倒れていたこともあって、お返事も書けなかった。
不義理をした。
ご恩返しをしたかった。

このブログを読むあなたの読みたいことを書いていない。
私は「中間」に立っていない。

私は私のために書いた。
ここは、基本的にボクの部屋だけど、みなさんにおつきあいしていただいた。
感謝します。

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2012年3月11日の暴論

木曜日の夜から高熱が出て、金曜日のアポは全部キャンセル。
病院でもらった薬が眠くなる薬で、日頃の睡眠不足のせいもあって、食べては眠り、食べては眠りの日を過ごしていました。

夕食後に飲んだ薬のせいでまた眠り、さすがに眠りすぎたせいか、今、目が覚めました。
3月11日。
風邪をひいたことが幸か不幸か。
テレビを観ていません。インターネットのニュースサイトも、TwitterもFacebookも見ていません。

他の人は何を言っているか、まったく知らないわけですが、被災で命を奪われた皆さまのご冥福と、被災地の皆さまのご健勝を心よりお祈り申し上げます‥‥の文言が飛び交っているのではないかと想像します。

話は飛びます。
私は震災がやってくるまえに、日本は戦争で負ければいいのにと思っていた、トンデモナイ野郎です。

それは私の歴史観と関係があります。
世界史の話、します。
世界史。学校の成績は良くなかったけど、本を読むのは好きだった。
歴史、特に近代史以降の、大枠をつかむと、こういうサイクルを描いています。


3_2.jpg


(1)戦争の時代
(2)政治の時代
(3)経済の時代
 ↓
(1)再び戦争の時代


今の日本は経済の時代が長く続きすぎた。
ちなみに経済の時代は老人が活躍する時代です。
33歳で死んだ坂本龍馬に代表されるように、戦争の時代と政治の時代は、若者が活躍する時代です。

物騒なことを言います。
吉田茂以降の内閣総理大臣を、仮に暗殺したとしても日本は良くならないでしょう。
経済の時代に政治家を殺しても、殺さないで民主的に首相が変わっても、世の中に変化は起きないのです。

というわけで、私は日本にリセットをかけるとしたら、戦争が起きるしかない。
戦争が起きなければ、時が自然とこの国を滅ぼす、と考える亡国論者でした。

2011年3月11日。震災が起きました。
不謹慎、きわまりないことを書きます。
さすがに痛ましい思いにかられたし、友人の両親の安否は気になりましたよ。
でも、心のどこかで「うれしい」という感情があったのです。
これは包み隠さぬ、事実です。
日本はこれで敗戦国になれた、と思ったからです。

作家・小松左京は東京オリンピックが開催された1964年から『日本沈没』を執筆しています。完成するまでの9年間のうちに、1970年の日本万国博覧会も行われていました。高度経済成長を謳歌する日本人に、「もし、国を失ったらどうなるか? と問いたかった。だが、どこかの国との戦争は書きたくないので物理学を学び『沈没』することにした」とインタビューに答えています。

小松左京が描いたフィクションが、ノンフィクションになったと思ったのです。
今から1年前。

ところがどうでしょう?
日本にリセットはかかりませんでした。
復興財源を名目に消費税増税の論議が行わています。
馬鹿です。

もし、私が震災が起きた時の内閣総理大臣ならば、G7でもG8でもG20でもいい。
緊急経済会合を日本で開催することを呼びかけます。
日本国債を大量に発行し無利子で引き受けてもらうのです。
ついでに個人の比ではない額になるであろう、義援金を要請します。

それともうひとつ、当初、東北地方太平洋沖地震と呼んでいた出来事を、東日本大震災などと「地名」を変更するのではなく、「日本大震災」と名づけ、この国の全員が我がことと名づけてほしかった。

昨年の3月11日以降、私の文章と話し言葉は、少し変わりました。
津波のように。
地震雷火事親父。
災害が出てくる比喩を一切使わなくなりました。

もうひとつ。
夏以降からですが、実態がわかってくるにつれて被災地という十把一絡にした言い方を止めました。

被災された方々。
悲惨なのは場ではなく個だと思うようになったからです。

場で言うならば「日本」。
日本は被災国というならば、それはそれで納得がいきます。

「被災で命を奪われた皆さまのご冥福と、被災地の皆さまのご健勝を心よりお祈り申し上げます」

新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
‥‥と同等の決まり文句にしてはいけない。

お身内に被災者の方がいらして、本当に「心より」ならば重く受け止めます。
ですが、今日、決まり文句を言うのは、自分が偽善者だと告白しているようなもの。
恥ずかしいことです。

“戦争は終った。特攻隊の勇士はすでに闇屋となり、未亡人はすでに新たな面影によって胸をふくらませているではないか。人間は変りはしない。ただ人間へ戻ってきたのだ。人間は堕落する。義士も聖女も堕落する。それを防ぐことはできないし、防ぐことによって人を救うことはできない。人間は生き、人間は堕ちる。そのこと以外の中に人間を救う便利な近道はない”

“戦争に負けたから堕ちるのではないのだ。人間だから堕ちるのであり、生きているから堕ちるだけだ。だが人間は永遠に堕ちぬくことはできないだろう。なぜなら人間の心は苦難に対して鋼鉄の如くでは有り得ない。人間は可憐であり脆弱(ぜいじゃく)であり、それ故愚かなものであるが、堕ちぬくためには弱すぎる”

“堕ちる道を堕ちきることによって、自分自身を発見し、救わなければならない。政治による救いなどは上皮だけの愚にもつかない物である”

坂口安吾『堕落論』より。

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いい日に死んでくれて有り難う

  • Day:2012.03.08 00:00
  • Cat:私…
3月8日は特別な日だ。
私が生涯で一度きりの雑誌創刊日と、実父の命日が重なった日だからだ。
当時の思い出は過去にも書いた。

http://hisakazuhirabayashi.blog95.fc2.com/blog-entry-821.html

書いたし、この因縁めいたことは多くの人に話をした。
この歳になると解釈はまた変わる。

どうして死んじゃったんだよ、と嘆き泣いたのは23歳のとき。
今は、よくこの日に死んでくれたと、感謝の念に変わっている。

父は死んだ。
父の代わりに生まれた雑誌のために働いた。
人並み以上に働いた。

人生の落伍者になっていたかもしれない自分が、今、小さいながらも会社の社長をやりながら生きていられるのは、父が死んでくれたおかげだ。

父は生涯、我が師だ。
今でも父を愛している。
愛しているから、こんな言い草を許してほしい。
いい日に死んでくれて有り難う。
今日、天を見上げて、こっそりとつぶやく。



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すごい映像を観た

昨日は日本工学院専門学校、クリエイターズカレッジ・CGクリエイター科。
卒業制作の上映会に朝から行っていました。
夜は秘密で楽しい会議があって今、帰宅。

すごい映像を見た!
題名は「Slapstick」。
リアルに描写するところはリアルに。
誇張すべきところと割愛すべきところは大胆にデフォルメ。

映像の基本文法を守りながら、画面を分割してネットワークの世界と現実の世界を並行して描く斬新な手法。
つくったのは、

小原孝介さん
比嘉玲乃さん
寒河江亮さん
福田麻由美さん
應後一貴さん

気に入ってしまった。
惚れ込んでしまった。
観てください。
時間・空間を超えたソーシャル・ネットワークを、なんの違和感なくまとめた7分間のドラマ。



dvd.jpg
*パッケージに入った「Slapstick」

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Twitterはどうやって儲かっているの?

ツイッターじたいの利益ってどうやって儲かってるの?
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1151188001
とYahoo!知恵袋で尋ねられている。

アンサーは米国時間で2009年の古いデータなのだが、この記事が紹介されている。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20100104/211988/?P=1

そうなのだ。
Twitterはインターネットでリアルタイム検索できるようになって、誰でも読めるようになった。
誰かのTwitterの発言が他サイト、ブログ、掲示板に無断引用されるようになったのは、“「ツイート(つぶやき)」と呼ばれるツイッターの投稿を、グーグルの検索サービス及びマイクロソフトの検索サービス「Bing(ビング)」から検索できるようにする契約だ”がきっかけだったのだ。

Twitterはビジネスのことを考えずにとにかくユーザー数を増やすことを目指してきた。
ユーザーが増えれば、広告メディアとしての価値が上がるという、インターネットビジネスの常道を歩んできた。
でも、Twitterは広告ビジネスに向いていないと思う。
私自身、Twitterのユーザーとして、表示される広告やPromotedと表示されたツイートにあまり関心はないし、ましてやそこから消費行動に移った記憶はあまりない。

それよりも

Togetter
ついっぷる
favstar
ふぁぼったー
Twilog
twitpic

などなど。
皆、広告が載っているではないか。
Twitterがあるから成り立っているサービス、サイト運営者から薄く広く商標やAPI使用料(下世話に言えばテラ銭)を貰えばいいのに。

そういえば、こんなサービスもはじまったようだ。
http://fusetter.com/home

1回使ってみた。
2回目はいつ使うかわからない。



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