Hisakazu Hirabayashi * Official Blogセミナーのご報告

セミナーのご報告

水曜日のセミナーでマジメにゲーム業界を語りに語りました。
要点をお伝えします。

デジタルコンテンツ白書が発刊されたわけです。
つまり、日頃、漠然と起きていることを可視化・数値化するのが白書の目的なわけです。
それそれとして意義あること。

しかし、可視化と数値化には危険性もあって、見えているので、人はそれを信じ、信じるのはいいのだけれど、信じすぎて、他の考えを排してしまうところが、恐いわけです。

見たものだけを信じると、信じすぎると、どんな過ちを人は犯すのでしょう?

地上ははてしなく水平で、太陽が自分のまわりを回っているように見えるのです。

考えが、本質とまったく別のところに帰結する。
そこまで極端でなくても、数字の一人歩きというのは、よくある話です。

それが、「目」だけでモノを見る人間の愚かなところ。
だから、「脳」でモノを見る必要があります。

前振りでそんな話をしたうえで、以下のデータを見ていただきました。

ようは……

  ●1998年と2007年のソフトウェア市場は25%減である。
  ●ハードウェアばかりが売れている。
  ●ハードなければただの箱」の常識の崩壊している。
  ●ニンテンドーDSは市場最多・最速のペースで売れている。
  ●プレイステーション・ポータブルも好調である。
  ●ソフトウェアの市場占有率も任天堂が高く、もはや「任天堂業界」出現している。
  ●ゲーム機のみならず、携帯電話、i-Pod等を含む携帯主流時代が間近に迫る。
  ●業界内には据え置き機不要論もある。

などの定性情報をつけ加えました。

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*平林作成スクリーン資料より


普通なら、それでパチパチで終わりなんですけど、ちょっと余計な話をしました。

2011年の7月革命と名づけましたが、今後、携帯機が超高速ブロードバンドを身にまとったとき、ゲーム産業はどこに向かうのか。

そのビジョンが見えていません。
夢でも、理想でも、ホラでもいいんです。
それが働く人々に伝わらない。

伝わらないで、ただ現状の開発に追われている。
しかも、超大作を数十億円もかけて開発するかと思えば、数千万単位の低予算でニンテンドーDSの開発に血眼になっているのが現状。

つまり、先が見えない。
ゲームの存在意義とゲームの定義そのものが揺らいでいる。
すなわちクリエイターのみならず、この産業の従事者は、自分がなんのために働いているのか、もっと言うならば、なんのために生きているのか、その意味を見失いかけている。

よって、この産業では心の病を抱えた人が増えていく、という悲しい現実がある。

今後、東京ゲームショウに向けて「日本国内ゲーム産業、史上最高!」と、喧伝されるのが見えるようです。ですが、そこには「数字のマジック」と、誰も語らぬ「多数の人々の心の闇」があることを、自分なりに述べさせていただきました。

われわれはどこから来たのか、われわれは何者か、われわれはどこへ行くのか。

フランスの画家ポール・ゴーギャンが描いた、タヒチの絵画の題名をプレゼンテーションの結びといたししました。

わかる人にはわかっていただき、ものすごい好反応をいただきました。
今日、何通ものメールをいただきました。

でも、わからない人もいて、この人、なんでゴーギャンなんて言ってるの?
口をポカンと開けている方もいらっしゃいました。

まあ、そういうものなのでしょう。
わかる人には身にしみるけど、わからない人には口ポカン。

われわれはどこから来たのか、われわれは何者か、われわれはどこへ行くのか。


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Comment

ごぶさたしてます。
イニシャルでおわかりだと思います。
元・門下生です。

われわれはどこから来たのか、われわれは何者か、われわれはどこへ行くのか。

ですか。
深すぎます(笑)。

平林節(とわれわれは呼んでましたが)炸裂してますね。

私たちは「A点、B点、C点を探せって」教わったことを懐かしく思い出しました。

「偶然と必然の区別」
「ノンリニアな進化」

私たちはもっと難しいことをいっぱい言われて、鍛えられました。

それにくらべたら「われわれはどこから来たのか、われわれは何者か、われわれはどこへ行くのか。
」は親切すぎます。

生意気なことを言って失礼しました。

直球・変化球・暴投をおりまぜた毎日の更新を楽しみにしております。
  • 2008/09/12 19:33
  • YM
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お礼
ゲーム業界の周辺での事業を立ち上げている者です。

業界についての勉強のために、デジタルコンテンツ白書セミナーに参加してきました。セミナーの類は居眠りしてしまうことが多い自分ですが、個性的な講演者・パネリストの方々のおかげで楽しく勉強させていただきました。中でも、平林さんと津田さんの話が現場感と将来への構想力が詰まっていておもしろかったです!

ありがとうございます。
佐藤様、ありがとうございます
佐藤純さま、コメントありがとうございました。たいした話をしたわけではありませんが、お聞きになる方のご賢察に助けられる部分が多かったセミナーと自分では認識しております。
ブログ、サイト……ご職業を拝見させていただき、私の現在の仕事ととても隣接していると思いました。
改めて御連絡させていただくこともあろうかと存じますが、その節はよろしくお願いします。
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