Hisakazu Hirabayashi * Official Blogアップルと任天堂。買収や合併はないけど提携はあるかも……

アップルと任天堂。買収や合併はないけど提携はあるかも……

なぜ、今週、アップル社のことをたくさん書いていたのか?
じつは、伏線がありました。

グローバルで、マクロな視点で見ると、最近、こんな記事や、こんな記事が、飛び交っております。

ニンテンドーDSiが発表されたのは、10月2日でしたが、その後、海外(アメリカ・ヨーロッパの証券アナリスト)の方から、アップルは任天堂を買収するのか? といった過激な質問を受けることが何度かありました。

任天堂はアップルをリスペクトし、アップルは任天堂をリスペクトしています。
金融マンではなく、モノづくりをする人が、ともに経営者をやっている企業同士ですから、まず間違いなく、買収や合併はないでしょう。

けれども、そんな憶測が生まれるのも、無理からぬ話です。「Nokia社とSamsung社に次ぐ、世界第3位の携帯メーカーになった」とiphoneを手に高らかに宣言するS・ジョブス(CEO)、さらに「250億ドルが銀行に安全に」おさまっており、負債はゼロ」とアップルのキャッシュリッチぶりを、最近、誇示しました。

サブプライムローン問題、リーマン・ショックはあくまでも目先の出来事。
iPodを軸にした、製品戦略と新しいビジネスモデルが立ち上がった04年から今日にいたるまでのアップルの株価を見ると、下写真の通りの上げ潮に乗っているのです。

apple.jpg
*クリックすると拡大されます

ミクロな視点で見ると、もうすぐ発売されるニンテンドーDSi。
任天堂カンファレンス 2008.秋の社長講演の動画とテキストでも語られているように、「サウンドデータをAACフォーマット」とあえて、岩田社長は音楽データの圧縮形式の説明をなさっているのです。

これは岩田社長独特の温厚な語り口の裏で、マイクロソフトのWindows Media Audio(wma)のデータなんか、ニンテンドーDSiでは、絶対に聞けないようにしてやる! の宣言とも受けとることができます。

つまり、ニンテンドーDSiの仕様は、任天堂という企業がアップルとの関係が良好であることを示唆したものであり、その他、いろいろな将来展望が背後に隠されている。そんなことが、解読できるマシンでもあります。

本日、nikkeiBPnet on Yahoo!ニュースに私の寄稿がアップされました。

10月2日以降、速報と無難なストレートニュースばかりの報道に辟易としていたところ、執筆のご機会をいただいたので、かなり私の意志と見解が込められた原稿になっております。

よろしかったら、ご覧ください。


FC2 Blog Ranking

Comment

さすがです
早速、読ませていただきました。
最近は、ブロガーたちも任天堂とアップルの接近なんて書いている人がいましたが、その感覚をまとめてくれて感じがします。

でも、気質が似ているのはよくわかりますが、今後の市場のすみわけはムズカシイでしょうね。
  • 2008/10/30 16:44
  • シャイン
  • URL
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
  • 2008/10/30 16:46
確か
任天堂の岩田社長はアップルマニアだと聞いたことがあります。
  • 2008/10/30 16:48
  • 元業界人
  • URL
任天堂の戦略
nikkeiBPnetの記事を興味深く読ませて頂きました。
一点だけ気になることがありましたのでコメントさせて頂きます。

DSiのAACはDRMに対応していないようなので、iTMSで購入した楽曲は再生できない筈です。
また、AACは、Wiiの写真チャンネルのバージョンアップ時に既に採用されており、DSiでの採用を殊更に強調されている点に違和感を感じました。

個人的には、写真チャンネルで対応していたMP3をバッサリと切り捨て、AACに切り替えたことから(iTunesの普及や、デコーダチップの特性等の可能性も考えられますが)、任天堂の標準フォーマットへの"意思"の様な物を感じます(SDカード、USBやBluetoothといったインタフェイスもそうですね)。
この辺の戦略はAppleと重なるかもしれません。

乱文失礼致しました。
これからもエキサイティングな考察を楽しみにしております。
  • 2008/10/30 18:30
  • bob
  • URL
  • Edit
フォローしていただきました
bob様、コメントありがとうございます。

DRM等の技術的な問題については現地の説明会で取材によるもので実機検証をしたものではありません。

また、SDカードについてはWiiに堂々とついているものですから、もっとはっきりと「携帯機初」と書くべきだったかと反省をしております。

かように、細かいツッコミどころが満載の記事なのですが、大きな文脈としてとらえていただき、エキサイティングとまとめていただき、私がフォローされている思いでございます。

なんたって、執筆時、筆者の一番言いたいことは「天地創造」でした。

業界再編。
地殻変動。
合従連衡。

この業界の変わり目の常套句となる3つの四字熟語から、かけはなれたものを期待しています。
Comment Form
公開設定

Trackback


→ この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
株主優待
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。