Hisakazu Hirabayashi * Official Blog再び、年下の友人に学ぶ話

再び、年下の友人に学ぶ話

ディズニーランド「また行きたくなる」7つの秘密―なぜか心をつかまれる「仕組み」と「仕掛け」ディズニーランド「また行きたくなる」7つの秘密―なぜか心をつかまれる「仕組み」と「仕掛け」
(2008/11/05)
生井 俊

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『ディズニーランド「また行きたくなる」7つの秘密』の著者の生井俊氏。
ニュージーランド帰りの教え子のKazu君。
最近、ふたりの話をしました。

ついで、です。
もうひとり、かけがえのない年下の友人の話をしたくなりました、それはY君。

私は91年の時に独立して、ゲーム会社で働きたい学生さん向けの業界解説書のような本を書きました。自慢じゃないけど、すごくよく売れました。本が良かったからではなく、時代が良かったからです(笑)。

はっきり言います。
初刷りが3万部という、今では考えられない部数で増刷もされました。

……となると印税を多くいただけるわけですが、それに比するように、妙な読者の問い合わせも多くなります。

本には編集部の電話番号しか書いてありません。
ですが、私のオフィスの電話番号ぐらい、調べようと思えば調べるのは簡単です。

一番多くて困ったのが……
「あなたのせいでウチの子がゲーム会社に行きたがってしまった、やめさせてくれ」という親(たいてい母親でした)からの抗議の電話。

逆もあって……
「ウチの子をなんとか第一志望の会社に入らせたいがどうしたらいいか」という、これもたいてい母親からの、家庭教師を頼むかのような電話。

あとは、オタクっぽい感じの学生の、ゲーム業界では何歳まで働けますか? というような「それは本人次第」としか言いようのない類の質問電話。

このような困った電話が、かなり頻繁にかかってきていた91年、秋口の頃です。

ところが、ある日、同じように「読者です」という、ある学生さんから電話があったのです。
人間って、不思議ですね。

第一声。

「○○大学のYと申しますが……」だけで、私は彼に好印象を持ってしまったんです。たった一声ですが、耳の一目惚れみたいなものです。

彼はまず、筆者に直接電話していることの非礼を詫びました。礼儀正しい。でも、そのうえで、しっかりと私に無理難題を押しつけてくるのです。その度胸もまた気に入ってしまったのです。

優秀なYくんは、当時の学生さんが羨むようなA社、B社、C社、D社、E社と人気企業の内定を取りまくっていました。そのうちのどこがいいか? ま、言ってみれば贅沢な悩みですが、私の見解を聞きたいというのが電話の趣旨でした。

普通ならば、お断りします。
他人様の進路を、私が気安くアドバイスするべきありません。
いろんなことを百歩譲ったとしても、電話で簡単な各社の所感を客観的に述べるにとどめたでしょう。

でも、私のとった行動は自分でも予想外でした。

「今、どこにいるの?」
「○○です」
「じゃあ、近いじゃない、今からウチのオフィスに来ない?」
「すぐ、行きます」

こういうときに限って、私はアポイントもなく、追われた仕事もなかったんです。
Y君の声を聞いただけなのですが、内定した会社事情を教えてあげるどころか、逆に私の勉強の対象になってくれる予感がして。

なんと、彼を招いてしまったのです。
一本の電話で。

誘った私もどうかと思うけど、すぐに行きますという彼も動きが素早い。
会ってみれば、案の定の好青年。

頭の回転数が私と同じ早さなので、話していて疲れない。

話は尽きず、深夜まで。
飲みも食べもせずに、初対面で意気投合した、という出会いがあります。

結局、彼は私がイチ押しした会社に就職することになりました。
某大手企業の企画部門のエースとして配属され、期待された通りの活躍をしていました。
しかし……典型的な“出る杭”だから、社内でいろいろあって、それでもなお、一線で活躍しています。

それからもう17年間たっていることになるわけですが、もちろん、今でもつき合いがあります。
というか、先週も西麻布で食事をしました。

その時もそうだったのですが、食事を奢ってもらってしまって、またまた私も多くのことを教えてもらって、若い優秀な人を紹介してもらって……かつての著者と学生の関係がまるで、ウソのように、逆に、我が師に思えるくらいに、彼の存在が尊く思えるのです。

彼と出会ったのは、そして、こうして今、つながっているのは何かの運命を感じます。
昔は何かを教えることができたけど、最近は教わるばかり。ありがとう。


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