Hisakazu Hirabayashi * Official Blog『輿論と世論(よろんとよろん)』と『性淘汰』

『輿論と世論(よろんとよろん)』と『性淘汰』

11月16日、日曜日の日本経済新聞の書評欄(23面)。
本当に偶然なことに、「読みたい」と思っていた本が2冊並んでいました。

一冊は『輿論と世論』。
著者・佐藤卓己(京都大学准教授)のコラム「やさしい経済学」を、友人でビジネスパートナーでもある、京都造形芸術大学・渋谷城太郎先生から教わって、わざわざ新聞のクリップをしていたほどでした。

超要約(←悪い日本語)すると、「世論というのは、単なる世間の無責任な気分」「輿論というのは、熟考したうえで公的な場で形成された意見」(パブリック・オピニオン)。本来、このふたつは別物で、分けて考えるべき。昔は、分けて使われていたが、戦後初期に難解な“輿(よ)”の字が使えなくなって“輿論”が同時になくなってしまった。

で、筆者は輿論と世論の違いがなくなって、ある意味、世論一辺倒になって、メディアや政治にはヘンなことが起きるのだー、という本です。そりゃそうですよね。小泉改革や内閣支持率とか、そういうことが題材になっているようです。書評によれば。

もう一冊は、私が関心を持っている「女は強い、男は弱い」を、実証的に進化生物学者が書いたものです。

雌(メス)は性行動に対して消極的、雄(オス)がやってくるのをただ待っている……というのは偏見。そんな、1970年代ころまでの人間界の偏見が、じつは動物の研究をする学問分野にも影響を与えていたという説が、本書の背骨となる論として展開されています。

なるほど偏見をぬぐい去ってみれば、強い雌がいて、そこに弱い雄たちが群がる。それを選択する権利を持つのは雌のほうである、という例を紹介。これが現実っぽい。

雄と雌――「性」について、改めて考えさせられる本であります。

……なんか気になっていた本が、まるでワンツーフィニッシュのように書評欄で紹介されている。
めったにないことです。
これは読むしかない、というサインと受けとりました。

booksnikkei.jpg
日本経済新聞の書評論より

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