Hisakazu Hirabayashi * Official Blogお金が腐るなら戦争はなくなり景気もよくなる

お金が腐るなら戦争はなくなり景気もよくなる

エンデ。
ミヒャエル・エンデは、遺言と自ら名乗って、後世の人たちに、こんなメッセージを残しています。
本当は長く、深く、広い話が書かれているわけですが、思いきり短く要約させていただきます。



本来、お金というものは、物々交換のかわりにあるものだった。

サカナと肉を交換したい。
しかし、持ち合わせのサカナが無かったら、あとでサカナと交換できる物体として人類が考案したのがお金の根源的な役割である。

であるからして、お金は今日・明日必要なものを持てばいいのであって、不必要に持つことはない。
なぜか、サカナでも肉でも、あまりにも多く持ちすぎると、腐ってしまうからである。
それが、お金の原点。

ところが、時代が進むにつれてお金の意味は変わった。
お金の持ちすぎは腐るどころか、利子がつくようになった。
そうなったことによって、富の追求が激しくなり、富は富を生み、貧困は富みに憧れ、自然破壊と紛争を起こすようになる。

それこそが人類の悲劇だから、お金を原点に戻して、腐るように戻したい。




エンデは、「パンを買うお金」と「カジノのお金」という比喩を使って、パンを買うためのお金は元来の目的を失っていないお金。カジノのお金(利子がついて、運用して、投資して)は、人類に不幸をもたらすので、このふたつを、切り分けましょうと提言したのです。

個人運営のすばらしくまとまったサイトもあります。こちらもご覧になってください。

この『エンデの遺言』はNHKのテレビ番組にもなったのですが、1999年にして以下のようなことを言っています。なんという慧眼なのでしょう。

「私は、問題点の中心は、金融システムにあると信じます。1971年、ニクソン大統領がドルを金本位制から切り離したときから、私たちは歴史的に前例のない時代を生きているのです。現実的な経済に対して、安定させる何の保証もない通貨の時代が始まり、その不安定な通貨が世界を混乱させているのです。今日の不況は、1930年よりもひどいかも知れません。当時の不況は、アメリカやヨーロッパに限定されていました。われわれが今持っている世界規模の経済システムこそが問題なのです。異なる通貨システムは、異なるタイプの関係性を築くと思います。私たちが常識だと思って使用している通貨は、国や企業に、競争を強いる性格を持っています。金融システムが競争を前提として機能しているのです。もし私が、あなたと協力関係になりたかったら、実際にそれを築くような別の通貨が必要なのです。目的に応じて、道具は使い分けるべきです。ですから私たちには、複数のお金が必要なのです。経済の未来は、私たちがどんな関係を持ちたいかで決まります。世界中で、何千も使われ始めた地域通貨は。その関係性を回復するための一つの新しい道具なのです」

そうです。
戦争をなくすには、憲法第9条や核拡散防止条約など、法による兵器の製造や所有の制限が、誰しも思いつくわけですが、それは対処療法にすぎません。

なにせ私は、経済が戦争を起こす論者ですから、兵器を減らすことよりも、お金の意味を変えた人間が、世界平和に最も貢献した人物、と考えたいのです。その考えに最も近いことを言い、私にヒントを与えてくれているのは、ミヒャエル・エンデであります。

もし、持ちすぎたお金(カジノのお金)が腐っていったら、戦争のリスクを軽減でき、かつまた、ゼロ金利政策以上の景気刺激になるでしょう。


パン屋のお金とカジノのお金はどう違う?―ミヒャエル・エンデの夢見た経済・社会パン屋のお金とカジノのお金はどう違う?―ミヒャエル・エンデの夢見た経済・社会
(2001/07)
広田 裕之子安 美知子

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