Hisakazu Hirabayashi * Official Blog度胸がある企業のホームページ

度胸がある企業のホームページ

  • Day:2009.01.16 00:37
  • Cat:言葉
企業のホームページには、たいてい「企業理念」「トップメッセージ」などのコーナーがあります。
私も、皆さんもよくご覧になるかと思いますが、たいていがツマラナイですね。
ツマラナイは失礼かな?
アタリサワリがないのがほとんど。

そんな状況ではありますが、ご縁あってこの文章に触れたのですが、名文だと思いました。

書き手の腹が坐っています。
わかる人にはわかれ、わからないヤツはわからなくていい。
そんな度胸があらわれた、珍しい企業紹介です。

20世紀の科学の発展は、人類に地球の映像を送りとどける快挙を成し遂げました。それは、知識や論理の帰結としてではなく、純粋に感性によって "地球は丸く美しく、いとおしい" と思える共通の認識を生み出しました。このひとつの映像は、21世紀の新しい価値観をかたちづくる拠り所となるに違いありません。

私たち日本設計は設立当初より、街づくり建物づくりはすなわち環境問題であるとしてエコロジカルにとらえてまいりました。環境は人の心理と行動に、静かにゆっくりと、そして確実に影響をおよぼすものです。つまりは人の命に深く関わってまいります。命に対する畏敬、この思いを街づくり建物づくりに反映させ、グローバルな価値観との連関をはかっていくことが、今後ますます必要となってくるでしょう。

私たちは、現代の建築が直面している地球規模の問題に、広範かつ柔軟に対応できる環境技術集団として、力強い感性をもってのぞみます。



20世紀の科学の発展、いろいろあっただろうに「人類に地球の映像を送りとどける快挙」に一点絞り。
そこを起点に論理じゃない、感性として地球を外から見た世紀、と規定します。
というロジックの合間に「丸く」「美しく」「いとおしい」の柔らかな語句が挿入され、アクセントが生まれています。
「環境は人の心理と行動に、静かにゆっくりと、そして確実に影響をおよぼすものです」。
複雑な因果関係を短い文章でバッサリ。
そしてそのあとに「つまりは人の命に深く関わってまいります」。
この文章の謎であり、超高級なレトリックなのですが、“まいります”の謙譲語が入ります。
人の命に関わって行きます、ではなく。文章のトーンの統一よりも、あえて気持ちを走らせたのでしょう。

で、最後。
「力強い感性」という説明は抽象的ですが、あ、きっとこの会社にはそういうものがあるのだ、と強引に納得させられてしまう感があります。

三振かホームランか。
構えが大きくて、スケール感が、心に響くものがありました。

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