Hisakazu Hirabayashi * Official Blog見かけはお買い得だが、今後の展望を考えれば恐くて買えない

見かけはお買い得だが、今後の展望を考えれば恐くて買えない

  • Day:2009.03.11 00:00
  • Cat:お金
昨日の日本経済新聞朝刊に、日本の株式市場について、きわめて真っ当な分析記事が載っていました。そして同記事では、株式市場の状態を「異常さを示している」と断言しています。

今、下がりに下がった日本企業の株価、株価純資産倍率(PBR)は、0.8なのだといいます。

PBRとは、会社の資産に対して株価が割安か割高かを見る指標で、Price Book value Ratioの略。まあ、そんなことはどうでもよくて……こういう事例にしましょうか。

あなたが、明日、日本株式会社という全上場企業の株式を全株持ったとして、それで、「この会社が解散!」と決めてしまうと、0.8の投資で1の資産を必ずもらえる、という意味の低さなのです。

たとえば80兆円で買い物をすると100兆円もらえる。あるいは1万円札を8000円で売っているようなものです。


PBR が0.8のことを同紙は「理屈では考えられないほど割安」と書いています。

ところが、似たような専門用語で株価収益率とは(PER)というのがあって、これはPER=株価÷1株利益、で計算します。一株あたり、いくらの予想利益は何倍かの指数です。すると現在(3月10日付)は69倍で、約10数倍のアメリカよりも、割高になってしまいます。

この指標を用いて、同紙はこう述べます。

PBRとPBR、2つの指標から投資家の明確なメッセージが浮き上がる。
「見かけはお買い得だが、今後の展望を考えれば恐くて買えない」と。

数日前ですか、年齢は私よりも下で「さんづけ」で呼んでくれますが、立派に会社を切り盛りしている某社長と食事をしました。

その時の言葉が、頭から離れません。
「平林さん、日本はなんでもそろっているけど希望だけない国なんですかね」。

ドキッとする一言でした。

そうだね、とただ返すのも会話としておもしろくないので、「ちょっと待って、希望がないってことは、満ち足りていることの裏返しで、希望にあふれているというのは、何か足りないものが、いっぱいあるということかも……」

などと屁理屈を並べて、哲学的な対話を楽しんでました。

話は脱線しました。
私たちは、「見かけはお買い得だが、今後の展望を考えれば恐くて買えない」……と世界の投資家から思われた、ポッカリと浮いた島の上で暮らしをしています。

pbr.jpg

Comment

>日本はなんでもそろっているけど希望だけない国

村上龍の小説「希望の国のエクソダス」で出てきた言葉でしたね。

http://www.d4.dion.ne.jp/~smatt/kibounokuni001.htm
  • 2009/03/17 16:35
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