Hisakazu Hirabayashi * Official Blog心理学で分析する『ドラゴンクエストⅨ』(3)

心理学で分析する『ドラゴンクエストⅨ』(3)

心理学の話をしている。
これは私論なのだが、純粋な心理学というのはポツンと孤立している。
心の学問?
わかったような、わからないような。

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ところが、心理学のそばにいろいろな言葉を置いてみると、心理学はたちまち元気で有用な学問になる。
社会学と結びつけば社会心理学、芸術と結びつけば認知心理学といった具合に、だ。

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そんなことを考えている人間の『ドラクエ9』論は、今回を含めて、あと2回でまとめたい。
今回は色彩心理学(もどき)の話をする。

『ドラクエ9』の評価を星1つにしたくなる要因に、色の問題があるだろう。
評価を星1つにしている人は、全シリーズを遊んでいますといった古くからのファンが多い。

そういうファンからしてみると、『ドラクエ9』はドラゴンクエストの色をしていないのだ。ドラゴンクエストの色とは何か? ファミコンの色だ。ファミコンの色とは何か? はっきりとした色だ。

なにせ、ファミコンで使える色は52色しかない。それでゲームをつくるとなると、必然的に判別しやすい色の組み合わせを多用するようになる。

ところが、ゲームマシンが進化すると52色といった制約はなくなり、淡い色、渋い色が使えるようになる。で、現代に発売された『ドラクエ9』はファミコン色にすることなく、あえてネーミングすればLevel5色になった。

ファミコン色は子どもっぽさがある。土臭い、垢抜けない印象もある。Level5色は洗練されている。

それくらいのことは、開発スタッフの皆さんは十分にわかっていて、洗練させすぎないようにご苦労なさっているのは十分に伝わる。だが……やはりドラクエの色になりきれていない場面があるのだ。

タイトル画面はドラクエ色である。フィールドの画面もドラクエ色だ。だが、街の景色の色がドラクエらしくない。そんなわずかな色彩感覚のズレが、プレイヤーの意識に「これはドラクエらしくない」の感覚を与えてしまってはいないだろうか。

株式会社レベルファイブレベルが、ドラゴンクエストを開発するのは今作がはじめてではない。
プレイステーション2で『ドラゴンクエスト?』を開発している。同作品は、今回のような酷評は起きなかったが、もちろん、ドラゴンクエストのオールドファンである私は、当時から色が違うという抵抗感があった。

以前にも紹介したが、こんな本がある。
同書には、こんなことが書かれていて印象深い。

色は言葉である。

そう言っている自分の講義資料の色彩がひどい。
さらに文字もかすれて見にくい。
次に使う時には修正します。

(つづく)

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  • 2010/11/10 11:47
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