Hisakazu Hirabayashi * Official Blogアバターよりも希望を社会に

アバターよりも希望を社会に

モバゲータウンをはじめ、Eコマースやネット広告代理業を営んでいる、(株)ディー・エヌ・エー(DeNA)が28日に4-6月期の決算説明会発表を行った。同発表会で連結営業利益は前年同期比26.5%減の31億3700万円であることが明らかになった。

この不況下で、十分な利益をあげているにもかかわらず、大幅減益を嫌気され、翌29日、同社の株価は29,100円安に。全上場銘柄中、値下がり率ランキングが8位になってしまった。

数ある携帯ゲームサイトの中でも、勝ち組どころか、ひとり勝ち状態になったモバゲータウンは、1400万人超の会員数を誇る。DeNAを率いる南場智子社長は、経営者としていくつものアワードを受賞し、マスコミにも頻繁に登場する時の人になった。現在もなお、内閣規制改革・民間開放推進会議委員をおつとめになっているはずだ。

ご自身でブログも書いておられ、私はたまに読ませていただいている。レトリックが多彩で、文体のキレがいい。よくある女性社長のオシャレ&グルメ日記ではなく、社会貢献活動についてなど、硬派な記事も多く、私のお気に入りの社長ブログである。この文章も、いや、お考えも私は大いに共感する。

28日の決算説明会(2009年度第1四半期 業績のご報告)でも、壇上でわかりやすく自社業績について、堂々と発表なさっている。

ところで、私が、もったいないと思うのは、なぜアバターの話なのだろう?
この点が不可解でならない。

動画を観ていただくとおわかりだと思うが、「アバター」の話が何度も出てくる。
何度も、何度も……。
何度も、何度も……だ。

南場社長のお話を要約すると、通称・3Dアバター、正式名称・モーションアバターの投入が遅れたのが、主力事業であるモバゲータウンの減益の最大の要因。その新「アバター」が登場すれば、今後は業績が回復する、という説明だ。

私は、もちろん、モバゲータウンのユーザーだ。
だが、今までにアバターを、購入したことがないし、これからアバターが動くようになっても購入しないだろう。

逆に言うと、モバゲータウンのゲームはよくできており、しかも無料である。
その副産物であるアバターに、ユーザーとしての私は購入意欲はわかない。
Wiiで言うならば、自分の分身となるキャラクターMiiを買うようなもの? と反射的に考えてしまう。
市場があることを認めるが、本来のポテンシャルをいかしきれていない。

アバターが動く話よりも、東京都民より多い会員数、国家で言うとオランダ並みの会員数を率いて、どんなソサエティをつくるのか。希望のある物語を聞かせてほしかった。

EMA(モバイルコンテンツ審査・運用監視機構)の影響力を配慮しながら、アバターを販売して収益をあげるという成長シナリオでは、あまりにも、もったいない。

これは皮肉でもなければ、誉め殺しでもない。
PCオンライン・ゲームソフト、テレビゲームソフトの地位は危ういが、日本のモバイルコンテンツは、世界一のポジションにいると思うからである。

そして、DeNAは会社の視野が目先にとどまらずに、社会に広がっていると思うからである。

決算発表といえば、今日、30日は任天堂が予定されている。
私は証券アナリストではないので、今まで、決算発表について多くを言及してこなかったが、今四半期の任天堂の業績は特別に注目している。

アバター(abater)
オンライン・ゲームやSNSでプレイヤーが顔・髪型・服装などを選択して創作したキャラクターのこと。ネットワーク上に「もうひとりの自分」を出現させて他者とコミュニケーションをとることができる。アバターの語源は、サンスクリット語の「地上に降りた神の化身」と言われている。

Comment

アバターの希望ある物語
アバターという概念が、ユーザーインタフェースになれば、成立すると思うのですが、アバターが自分のお人形になってしまうと、むりなのでは??
一人称視点か2人称視点かの違いで、
基本的にはバーチャル3D(2D)ランチャーになっていけば、アバターという概念は成立すると思うのですが。
単にお話する道具では、SLの二の舞。。
  • 2009/07/30 12:20
  • 不良中年
  • URL
アバターだけだと
今の状態だと、だめだとは思います。それの解決策がランチャーで、コミュニケーションランチャーになればなおいいかな・・と・・南場社長はそこは考えておられないように、お見受けしたので、その先の話・・でした。
  • 2009/07/30 18:05
  • 不良中年
  • URL
ごめんなさい
不良中年さん、前回の私のコメント「思いませんでした」は「思いました」の誤りです。訂正させていただきます。

>基本的にはバーチャル3D(2D)ランチャーになっていけば、アバターという概念は成立すると思うのですが。

うー、専門用語&概念バリバリですが、その通りだと思いました。

私の原稿の書き方が悪かったのかもしれないけど、すごい頭の良い社長が、「アバター」を連呼することに違和感なかったですかねぇ。

関係ないけど、私はモバ将棋のファンで、ヒマがあれば対局しますし、時間がなければ他のプレイヤーの対局を見ています。
で、そのうえで
コミュニケーションランチャーになれば……は、かなり先進的ですよね。

コミュニケーションランチャー。
なんかうまい言い方ないですか?
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