Hisakazu Hirabayashi * Official Blogあまり加工していない昨日の日記

あまり加工していない昨日の日記

昨日は多くのことを受信しすぎた。発信しすぎた。感じすぎた。

午前。
前期の最終授業。
グループディスカッション。
テーマは「働く」、とした。
「なぜ、働くのか?」について、なんでも好きなことを語って、前期の節目に。
難しいお題かなと思ったが、学生たちの精神は成熟していて、議論ははずむ。

「働くことは生きること」の発言から、学生たちはクラスメイトだったけど、今まで、お互いに語ってこなかった少年時代のバックボーンなどの話をしてくれる。自己が開示されていく。
でも、厳しい就職の現実がある。
目の前が明るくなるような意見、どうしようもない迷い。
希望と混迷は交差する。
それらの意見を吸収させてもらった。

昼休み。
まったくの別件で意見調整をすることあり。
激しく各方面に電話。
クリエイティブと経済。
個と組織。
本来、相容れないもの、かもしれない。
でも、補完関係にあれば強いものになると信じている。

午後。
別の授業開始。
西洋美術史、印象派絵画の話をする。
特にゴッホとセザンヌ。
ひまわりにリンゴとオレンジだ。
写真機(カメラ)という、写実のための装置が出現したとき、存在意義を失いそうになった画家たちは何をしたのか、について語る。浮世絵についても、ちょっと語る。「目はレンズだ、脳が美を見ている」……等々。

仕事場への移動中。
私の海外ビジネスのエージェントをしてくださっている方から電話。
アメリカに拠点を置く企業なのだが、アジア地域の拠点は北京なのだ。
日本パッシング(Passing)の典型。
いつもお気づかいしてくれる、M氏と和やかに打ち合わせ。

夕刻オフィスにて。
某雑誌編集者とライターの方から取材をお受けする。
簡単にくだかなくてはいけない話を、難しく話してしまった。
表面ではなく、原理をご説明したいというサービス精神と、話さないと不安になるのが私の悪癖。
結果として、よーくご理解いただき、取材時間そのものを楽しんでくださり、感謝する。

阿佐ヶ谷へ。
いろいろなイベントメニューにあって、たくさんの知人・友人に会った。
まだ頭の中の整理がついていない。なかば興奮状態で以下、思うままに。

テレビゲームのダウンロード販売に可能性を見出して、実際に作ってみたらどうだったのか? 現状は? そして、そこにはテレビゲームの未来があったのか? 実作者が集まっての公開討論、その他。すべてはネットで完結する。だからこそ集う意味がある。


私が独特なライブ空間で考えたかったのは、文明の衝突ならぬ運命の衝突だった。

(1)ゲーム=デジタルコンテンツはパッケージソフトになるのが、むしろ不自然な姿であって、ネット販売される運命にある。四半世紀も昔から、もう構想は、ディスクシステムだった。そして、あと1か月半。11月1日には、PSP goが発売される。アトムからビットへ……byニコラス・ネグロポンテ。

(2)そのいっぽうで、インターネットは、思想的にも技術的にも「ゼロ化」の宿命を帯びており、コンテンツもサービスも、そのままでは対価を得にくい構造になっている。そこで、ネットビジネスマンの多くは「広告」と「株式公開」によって富を得た。そして今、誰が言い出したか、俺、ネット詳しいんだよ系のビジネスマンの流行り言葉は「マネタイズ」。

衝突と言っているけど、(1)はコンテンツ論。
(2)はメディア論。だから、厳密に言うと衝突ではないかもしれないけど、衝突する。

今の日本は、コンテンツ論とメディア論がいつも混同しちゃう病でもあり、私もこの病におかされて、よくわからないことだらけ。そもそもコンテンツ論とメディア論という区分が正しいのかどうか? 思考は止まらない。

イベントの華だったのは、いわゆるゲームアイドルさんたちで、楽しく、美しい祭りが行われている。

飯田和敏という、ゲームクリエイターではない、時代の表現者は、常にアンビバレントだ。
何かに対して強く表現すると同時に、強く照れもする。

彼は私の西洋美術の先生でもある。
過去の芸術家にならえば、作品は発表するが自分の作品については、解説をしようとしなかったピカソと、自分の出展作品を論評する行為全体を芸術と考えた、マルセル・デュシャンが共存しているかのようだ。

というわけで、飯田和敏という、時代の表現者を理解するためには、完成した作品や発せられた言葉と同時に、何に対して照れているのか、自制しているのか……を同時に解読しなくてはいけない。その解読が当たっていたら、彼は私をリスペクトしてくれ、的外れならば、その他大勢におじさんになるのだろう。

昨夜、楽屋で『ディシプリン』は、「汚くてきれいだね」「プレイヤーの鏡だね」「時代の変化の鏡でもあるね」「『どうしてこのゲームをつくったんですか?』っていう質問、辛くない? だって理由は『ディシプリン』って題名に書いてあるでしょ」……と。

前後の文脈をぶっ飛ばして、4つのことを言ったら、飯田くんを含めてマーベラス・エンターテイメントのスタッフの方たちも、ニコニコして聞いてくれていた。ニコニコ動画ではなく、ニコニコ会話だ。

この会話の続きをもっとしたかったが、キリがないので、ありがとうございましたで、散会。

深夜、帰宅。
先週から録画して観ることにしている、『5時に夢中』(TOKYO MX)を再生。他の民放、もちろんNHKも、BBCも、CNNもありえない展開をするニュース番組だ。コメンテーターのコメントが型破りなのだ。いろいろあったが、入浴後、マツコ・デラックスのコメントを思い出し笑いしながら眠る。

Comment

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  • 2009/09/15 13:46
上記のコメント拝読いたしました
ありがとうございました。
今度ともよろしくお願い申し上げます。
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