Hisakazu Hirabayashi * Official Blog「飽きる」には、法則のようなものがあるようで

「飽きる」には、法則のようなものがあるようで

何のゲームのことかは、Twitterをご覧になるとわかってしまうが、私がこのブログでしばしば賞賛し、実際によく遊んでいた、携帯電話用の某無料ゲームを、最近はほとんど、と言ってよいほどに遊ばなくなった。

人はなぜ同じゲームに、飽きるのか。
ゲーム業界では、とても大切な問題なのに、あまり科学的な研究がなされていない。
でも、経験側として、以下の理論を身につけているようだ。

心理学の用語に「馴化」というのがある。
「順化」とも書くが、これは代用表記。正式には「馴化」だ。

「馴化」は環境の変化に適応するために、人間が持っている本能のようなもの。
つまり……かなり、かいつまんで言ってしまうが……「馴化」は“慣れ”に通じるものがあり、その延長線上に“飽き”があると考えていい。

ということは、だ。
飽きられないゲームをつくるためには、「馴化」の速度を遅らせることが必要だ。

「馴化」の特徴としては以下のようなものがある。
(1)刺激の提示頻度が多くなるほど「馴化」は速くなる。
(2)刺激の強度が強いほど「馴化」は遅くなる。


小刻みなバージョンアップやユーザーサービスや、あまり変化のない続編の発売は、(1)に該当し、飽きられやすくなる。

3年も4年も待っても『ドラゴンクエスト』が飽きられないのは、提示頻度が少なく、新タイトルは強度が強い刺激を持っているから、と説明できる。

この原則を知っていれば、「そうはしないのになー」と思うところあり。
でも、その某ゲームは、せっかくの良い土台となるゲームシステムを持っているのに、(1)が目立つようになってきた。

次々とサービスを追加する。
それが飽きられないコツだと思ってしまう。
だが、逆効果なのである。
かえって「馴化」を早めることになってしまう。

すると、焦ってまたサービスを追加。
これが悪循環となって、そのゲームは飽きられていく道を歩んでいく。

過去にも他のタイトルで、こんな例をいくらでも見てきた。

飽きられないゲームをつくるのは、不可能に近い。
しかし、その寿命は引き伸ばすことはできる。
科学と経験の総合力によって。

今が正念場です。
頑張ってください。
開発者の皆さま。

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