東京ゲームショウ2009、私の雑感(6) -まとめ-
- Day:2009.09.25 00:58
- Cat:ゲーム
ビッグニュースは幕張メッセの外にあった。
それは任天堂の発表だった。
もしかしたら、このニュースの発生地点はアメリカかもしれない。
こんなことを書き綴ってきた。
で、この一連の動向のなかで、誰が一番得をしたかというと、SCEであり、プレイステーション3ではないだろうか、という仮説を立てている。
東京ゲームショウ以前、プレイステーション3は、ヒドイ言い方をすれば、くすぶっていた。なんとなく、そこに黒くて大きなゲーム機があるのだが、世の中に発信されるメッセージは少なかった。
プレイステーション3はXbox360のコンペティターだった。
シェアを奪い合う競争相手だった。
マルチプラットフォームと称して、サードパーティは同じタイトルを開発している。
プレイステーション3とXbox360は、日本の家庭用ゲーム機の2番手と3番手を争う存在だった。
だが、昨日を境にモードは切り替わった。
Wiiのライバルになった。
新型プレイステーション3が世界で実売100万台を3週間で達成。
この実績ができた瞬間にWiiが値下げを発表するということは、プレイステーション3の存在感が、著しく高まったことを意味するのでないだろうか。
振り返ってみれば、ドイツのゲームイベントを使って、お盆明けにあたる8月19日に値下げを発表。9月3日に発売したプレイステーション3。この常識破りのスケジュールが、任天堂のリズムを狂わせたのかもしれない。
もし、東京ゲームショウで値下げを発表していたら。
発売は年末商戦が本格稼働する11月から、としていたならば……任天堂は昨日、Wiiの値下げ発表をしなかっただろう。
任天堂の値下げは世界規模で見れば、大成功の結果となるかもしれない。
プレイステーション3の存在感は高まったが、だからといって、これからもずっと売れ続けるとは限らない。
私は私の考え方によって、プレイステーション3は得をしたと述べているが、現実にはWiiとの価格差は広まった。せっかく縮まったのに、また広まったのだから、結果は有利でもなんでもない。
でも、私は思う。
いや、感じる。
Wiiの値下げは攻めではない。戦いの主導権を握っていない。
プレイステーション3は、発売後3年を経て、遅すぎたスタートダッシュをするのかもしれない。