Hisakazu Hirabayashi * Official Blogもし、ブロック崩しのすき間がなかったら……

もし、ブロック崩しのすき間がなかったら……

私がいっぱしにテレビゲームの歴史を語ることができるのは、というか語りたくなってしまうのは、アタリ社の『PONG』をボウリング場で実際に遊んでいた、という原体験があるからだろう。正式名称は『PONG』だが、“テニスゲーム”と呼ばれていた。当時、小学4年生だった。



そして、『PONG』は流行ったが、当時の感覚では、その瞬間だけに起きたブームだと思われていた。
消滅するはずのテレビゲームが、別の人たちの知恵によって、継承された姿を、目撃したことも自分に強烈な印象を残している。

『PONG』の次に流行したのは、“ブロック崩し”と言われた『BREAKOUT』だった。
このゲームには、現アップル社CEOのスティーブ・ジョブスもかかわっている。よく、アップルはテレビゲームのことがわかっているとか、いないとか。巷間で議論されているが、わかっているに決まっている。なぜならば、スティーブ・ジョブスは、世界最古のテレビゲームメーカー、アタリの元社員で、エンジニアとして実際にゲームソフトを開発しているからである。



上の映像はオリジナルではないが、『BREAKOUT』とは、こういうゲームだった。
どうしたわけか、私は『BREAKOUT』の仕様書らしきものを持っている。

breakout.jpg


これを見ればわかる通り、壁を手前から突き破って狭いすき間に入り込み、裏側からブロックを壊す行為を『BREAKOUT』と命名していた。

大切なのは上部のすき間だ。
もし、『BREAKOUT』の上部にすき間がなくて、ただ画面上部にブロックが貼りついていたなら、刺激の少ない遊びとも言えない遊びになっていたに違いない。

『PONG』は一過性のブームに終わらずに、『BREAKOUT』に引き継がれた。
だが、このゲームを成功させたのは、わずか数センチのすき間かと思うと、テレビゲームの進化の歴史は綱渡りのようだったと思わざるをえない。

Comment

工学院いる理由
 私のゲームの歴史は、家の押入れにしまってあった「PONG」から始まりました。もう捨ててしまいましたが今でも明確に覚えています。あの回すだけのシンプルなコントローラー。。。
 お話にあった『BREAKOUT』は残念ながらプレイしたことはありませんが、俗に言うブロック崩しも幼稚園の頃かなりはまっていた記憶があります。誰かからやり方を教わったわけでもなく、まだ物心ついたばかりだったが、自然とあの隙間を狙っていた気がします。今考えればとても不思議なことです。私が思うに、ブロック崩しは、ゲームのジャンルで言うと、本能ゲーだ!実際に本能ゲーというジャンルは存在しない、自分が勝手につけた名前であるが、ブロック崩しの場合、あの隙間に物を通したい、という人間の本能がそうさせているんではないかと推測した。実際にそうは思わない人もいると思うし、そんな本能があるのかは知らないが。
少なくとも幼稚児だった頃の私は、あの隙間にボールを通してみたくて仕方なかった。
 本能といえば殺戮衝動などという言葉があるが、近年若者に眠る殺戮衝動を目覚めさせてしまうゲームとしてメディアに取り上げられた「GTA」というゲームがある。あれは一般にはアクションゲームといわれているが、本能ゲーといってもいいような気がする。
 この現代社会で、上記のように普段体験できないことをゲームを通してやる、普段の日常生活では発揮できない人間の本能をくすぐるゲームがロングヒットの鍵だと考えた。またゲームで、まだ解明されていない人間の本能を探るということも可能ではないでしょうか。それは医学的にも心理学的にもとても興味のあるテーマである。
  • 2009/11/25 04:13
  • 工学院の英雄
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コメントありがとうございます
今度、授業の合間でも授業中でもいいです。
気軽に声をかけてください。
この話を聞きたいし、話をしたいです。
  • 2009/11/25 14:30
  • 平林久和
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