Hisakazu Hirabayashi * Official Blogtorne(トルネ)はゲームソフトだった

torne(トルネ)はゲームソフトだった

『torne(トルネ)』の体験会に行ってきた。
どういう仕様の製品かは、他のニュースサイトをご覧いただけば、十分すぎるくらいの情報が流れている。公式サイト。特に同サイト内torneとは?のコーナーはわかりやすく、写真つきで機能を解説してくれている。

情報は、マジメな記者がお書きになったことや、公式サイトを参照いただくとして、私はをまじえて書いてみたい。情とは、感情、私情、愛情、叙情の情だ。

今回の体験会で、わかったことは『torne(トルネ)』はソフトである、ということだった。記者会見で最初にスピーチをしたのは、ゲームデザイナーの西沢学氏であった。西沢氏は、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)で、ゲームソフトの制作を担当する部署に所属されている。他にスピーチをし、また記者からのインタビューを受けたのは、商品企画担当の渋谷清人氏、アプリケーションの開発を行った石塚健作氏の3名であった。いずれもソフトを考える人たちだ。ハード設計者ではない。

また3名は、体験会終了後のスナップ写真の撮影でも、『torne(トルネ)』のまわりを囲むように立っていた。これは、新作ゲームソフトの発表会でよく見る光景、そのものである。全員、ノーネクタイだったのも印象的だ。

snap.jpg

彼らが発言した内容もハードの説明のようではなかった。ソフト、ゲームソフトの説明のようだった。

「テレビを観る、という行為そのものを“遊び”にしてみたかった」
「直感的なわかりやすさを追求した」
「クイックレスポンスを心がけた」
「アナログスティックは、また別の使い方ができると思う」


このような話ばかりで、ハードの発表会にありがちな、冷却ファンや消費電力の話はまったく出てこない。



epg2.jpg

epg1.jpg

番組表は高速で操作でき、1番組をアップにした画面と全番組を観る画面も瞬時に切り替わる。まさにクイックレスポンス。
ファイル・ウェブ編集部の【EPG操作画面】の動画がわかりやすい。



話は前後するが、体験会のまえには着座した記者たちの注目を集めるために、オープニングムービーが流れた。
そのナレーションもすごかった。繰り返すが、本当にすごかった。これぞ、『torne(トルネ)』の本質か、と思ったほどだ。

「ポポンのポンで録画が可能」とキタ!

ハード。それこそ、お固い体験会ではありえないナレーションだ。ボタンを簡単にポンと押せば、本当に録画ができるので、「ポポンのポンにした」とマーケティング担当の方は言っていた。この表現の勇気、ナイスである。

さて、そのインターフェイスだが……

プレイステーション3に『torne(トルネ)』のブルーレイ・ディスクを入れたあとのトップメニュー画面。丸いアイコンが8個並ぶ。そしてこれらは、コントローラの上下キーを押すと回転する。

丸いアイコン、回転するメニュー選択……というのは、まさにゲームソフトの発想だ。
私の自宅のテレビがそうだが、普通の家電製品ならば四角いメニュー画面が、無愛想に縦一列に並んで動きもしない。メニュー画面でのコマンド入力を気持ち良くしよう、などという発想は家電製品にはない。リモコンのボタンを押しても、モッサリと動く。

細かいところで突っ込まないでほしいのだが、丸と回転と速度はゲームの特徴。
四角と上下運動とモッサリした動きは家電製品の特徴と、私の心の中には、そんな象徴主義が形成されている。

さらに、こんな工夫も凝らされている。8つの丸いアイコンの中には、

Schedule
Guide
Search

と、書かれているものがある。
けっして難しくはない英語なのだが、そこにはフリガナが書かれている。

スケジュール
ガイド
サーチ
ではない。

Scheduleにはヨヤクカクニン
Guideにはバングミヒョウ
Searchにはバングミケンサク

と、読みではなく意味。
ここ、いちおう韻を踏んだつもりなので念を押す。
ヨミではなくイミを、カタカナにしてフリガナにするというのは、いかにもゲームデザイナーらしい発想だ。



topmenu.jpg
557トル。「トル」は同一都道府県内で何件の録画予約をされているかを示す単位。


というわけで、『torne(トルネ)』から、地上デジタル放送の録画ができるようになるレコーダーキット→プレイステーション3のデジタル家電化と連想。そこから「トルネはSONYの製品と競合することにならないか?」という趣意の定型的な質問が、他の記者から出たけれども、これは今回の体験会のポイントではないだろう。記者の方は、職務としてお尋ねにならざるをえなかったと、好意的に解釈申し上げたい。

では、オマエ=私は何の質問をしたのか?
ヘンなことを訊いてしまった。
「もし、さしつかえなければ……」と前置きをしたうえで、登壇された3名の年齢をうかがった。
質問した瞬間に、場内で笑いが起きた。答えてくださったご当人も「こんな質問されると思わなかった」と苦笑。

それでも、渋谷清人氏、40歳。石塚健作氏、36歳。西沢学氏、36歳。
……と真摯に答えてくださった。ありがたい。

笑われるのを承知のうえで、なんで年齢などをお尋ねしたのか?
そこには我が感情を揺さぶる、深き思いがあるのだが一気に述べては話は散漫になるので、次回のエントリーで述べたい。

(つづく)

お知らせ■『torne(トルネ)』は1月23日、24日に開催される次世代ワールドホビーフェア '10 Winter 東京大会で体験できるコーナーが設置されるそうです。また、東京と大阪のコンセプトショップでも1月23日から体験可能になるそうです。場所等は下記のリンクをご覧ください。


本日の追加情報はこちらに[Today's addition]

Comment

生活様式を形作る製品の開発者に年齢を訊くのは、様々な意味が引き出されて、いいですね。おおよそ30代後半、というのは、この製品を象徴しているように思います。働き盛りや子供を持ち始めた人々が、生活に取り入れたくなる製品。往年のソニーの匂いがする、は褒めすぎかもしれませんが、トルネにはそんな匂いがします。
  • 2010/01/22 13:49
  • nagtos
  • URL
BRAVIA
「BRAVIA」も使ってますが,開発責任者の平均年齢は高そう。使用する消費者の年齢も高そうだから仕方ないけど。

「torne」が地デジだけというのが惜しいなー。本当は,スカパーe2の録画予約の手順にみんなウンザリしているので,そこに遊び心あふれるインタフェースが欲しいんだけど。
  • 2010/01/22 18:34
  • redtail2733
  • URL
  • Edit
ちなみに、torneの周りに回ってるアイコンは録画された番組がアイコン化したもので、録画すればするほど増えて行くんですよ。
これもゲーム的。ずっとほっとくと、TOPのアイコンはバラバラになって、その渦の中に溶け込んで行く所もナイスだと思います。コントローラー持つとまた戻るしね。しょんぼりぎみのTVを楽しくする方へこれからも進化して行くんでしょうね。
  • 2010/02/16 01:24
  • mayonaka
  • URL
  • Edit
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  • 2011/01/24 05:32
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