Hisakazu Hirabayashi * Official Blog人間・女・男

戦地に行くことがお祝いだった時代

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今日は私の親族で唯一戦争で亡くなった伯父の命日です。

戦争で息子を失った母の辛さは、どれほどのものか。
少年時代、伯父の思い出話を祖母から、よく聞かされました。

兵隊になって、お国のために戦地に向かうことは、めでたいことだったと聴きました.
写真は1940年、出征をまえに家族・隣人たちと「お祝い」をした時のものです。

中央に立つのが伯父。
右に寄り添うように立つのが祖母。
その前に座った子供たちのひとりが私の母です。

銃とデザイン(ハードボイルド風味)

場所はロスアンゼルスのダウンタウンだった。
The Los Angeles Gun Clubは、アメリカによくある射撃の練習場だ。

カウンターに行く。
身分証明書を見せる。
誓約書にサインをする。
レンタルする銃を選ぶ。
手続きの簡単さは、日本でボウリングやダーツをするのと変わらない。

俺は初めて本物の拳銃を手にした。
シングルアクションの38口径だった。
重かった。

その瞬間だった。
俺の身体は予想外の反応を示していた。
身体から汗が吹き出してきた。
冷や汗ではない。
スポーツをした後の汗とも違う。
今までの人生で、かいたことのない汗だった。
気味の悪い汗だ。

凶器。
人が人を殺せる道具を持ったとき、汗がにじみ出ることを俺は知った。

狭いブースに入った。
防音用の耳あてを装備した。
目の前には、ヒトのカタチをした標的がある。
中央をめがけて撃った。
一発目。
外れた。
驚くほどの反動が右肩に跳ね返ってきた。
二発目。
かろうじて標的に当たるが中心に命中とはいかない。

隣のブースには大男がいた。
大口径のライフルを撃っていた。
その男は小気味いいくらいに標的の中心を射抜いていた。

銃声が轟いた。
火薬の匂いもした。
実弾が飛びかっていた。
俺は戦場のような空間にいた。

銃を撃ちながら、時は過ぎていく。
ただ、ただ……俺は……汗をかいていた。

想像していた銃は、映画やドラマの小道具だった。
だが、本物の銃は、やはり人を殺傷する武器だった。

この初夏の夜、以降のことだ。
俺は銃を怯えるようになった。

銃のカタチをしているものが怖くなった。
ガンコン(ガン型コントローラ)でも怖かった。
たとえそれが、プラスチックでできた玩具だとわかっていても、だ。

俺はトリガーを引くコントローラの操作を避けていた。
あの夜のにじみ出るような汗の記憶がそうさせた。

変化は、突然訪れた。
トラウマが消えた。
数日前だ。

PlayStation Moveにシューティングアタッチメントを装着した。
恐怖心はなかった。
子どもが遊ぶ姿にも抵抗感がない。
不思議だった。

理由はわかっている。
先端部が「球」の形状をしているからだ。

実弾が飛び出そうな銃口と、光る「球」では心理的な印象は大きく違う。

理由はまだある。
シューティングアタッチメントの後部も丸みを帯びた形状になっている。
これも恐怖心をやわらげてくれる。

色は赤と白を使っている。
黒を使う箇所を極力少なくしている。
一度、銃に怯えた男が楽しんでトリガーがひけた。

ゲームをつくる人にスポットライトは当たる。
作者の名前は公開される。
アワードをもらえるチャンスもある。

だが、ゲームコントローラの……そのまた、アタッチメントをつくった人物は、生涯無名のままなのだろうか。

開発秘話をインタビューされることもない。
静かに次なるモノのデザインを、淡々とこなす人生を送るのか。

誰も撃たないなら、俺は静かに賞賛の弾丸を打ち込みたい。
標的は、シューティングアタッチメントのインダストリアル・デザイナーだ。

PlayStationMove シューティングアタッチメントPlayStationMove シューティングアタッチメント
(2010/10/21)
PlayStation 3

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その才能を愛さずにいられない

彼とはじめて会ったのは7年前のことでした。
場所は横浜でした。
会った瞬間に「天才」の匂いがしました。
話を聞けば、あることの世界一になり、ギネスブックにも載っているというではありませんか?

「天才」と持ち上げておいて、失礼な言い方ですが、野放しにしておいても何かを創作してしまうエネルギーを感じました。

思考のフレームが他人とは違う感じもしました。

日・月・火・水・木・金・土
国語・算数・理科・社会
子ども・少年・若者・オトナ
アクションゲーム、ロールプレイングゲーム、パズルゲーム

常識的な区分からはみ出ているんです。

その彼が、Twitterをはじめたのを知ったのは今年の初夏でした。
もう、ひとつひとつのツイートがおもしろくて、私の笑いのツボに、はまりまくりです。

本文中にもリンクされていますが、Twitterをやっている方、@gotohiro314のフォローをおすすめします。過去のツイートをたどっていくだけで、30分は笑えることでしょう。

そして今、彼は、食べるものに困っているようです。
助けてあげてください。

天才?
ギネスブック?
食べるものに困っている?
いったい、どんな人物なんだろう?

興味がある方はご覧になってください。
自分をゲームにするクリエイター・平林久和「ゲームの未来を語る」第4回
http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=2284


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*ギネスレコード達成の賞状です

作家・井上ひさしさんは逝く


[VOON] 井上ひさしさん死去-「が」と「は」の違いと受身上手


作家・井上ひさしさんは、4月11日に肺がんのためお亡くなりになりました。
ご冥福をお祈りいたします。
私が今でも読み返す、日本で一番面白くてわかりやすい文法の本です。
『私家版・日本語文法』。

私家版 日本語文法 (新潮文庫)私家版 日本語文法 (新潮文庫)
(1984/09)
井上 ひさし

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メールのタイムスタンプと、『もじぴったん』の中村隆之さん

また、人が辞める話だ。
エイプリル・フールのネタではない。
昨日の夕方2件のメールが届いた。

件名は、ひとつは「退職のお知らせ」。
もうひとつは「退職のご挨拶」だった。

書いてあること、もちろん懐かしく、胸に響いたが、もっとドキッとしたのは、その着信時刻だった。

ひとつは17:30。
もうひとつは18:00。


それぞれの会社の退社時刻にあわせてメールを送信されたのだろう。
この広い東京で、お互いは知らない仲だけど、同じ日に同じことを考えている。
そんなに律儀に時間を守らなくてもいいのに、なんだか最後の会社への忠誠心を見る思いがした。

おつかれさまでした。
在籍中には、大変お世話になりました。

人事は「人」の「事」だから人事。
なのに、ジンジがセイジになっている。
メールの背後に権力闘争が見え隠れする。
そんな文面だった。

さらに、好ましくない知らせは続く。
『ことばのパズル もじぴったん』シリーズのプロデューサーだった中村隆之さんが、昨夜、19:30頃にTwitterでバンダイ・ナムコ・ゲームズを退職されたことを告げられた。残念なことに、この話もまた、1日早いエイプリル・フールのネタではなかった。本当のことだった。

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株主優待
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